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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
71
:
19 </b><font color=#FF0000>(Ps/NPPJo)</font><b>
:2005/02/14(月) 12:17:11
井戸田より扉の近くに立っていた小沢はあからさまにほっとした顔で戸口に立つ。
所在のなくなった井戸田も仕方がないので小沢が座っていた椅子に腰を下ろした。
「どうしたの?もう出番?」
「いえいえ、それはもうちっと時間が掛かるみたいなんすけどね。」
小沢より10センチは低かろうADは、すみませんと口に出しながらもちっとも悪びれた様子を見せないで
自分の胸ポケットから半分に折られた紙切れを差し出す。
「なに、これ?」
紙切れを受け取りながらも小沢の困惑した声を井戸田は聞いたが
(今小沢の顔見たら、絶対殴る)という思いから、ただただ目の前の机をじっと見つめた。
相手に心当たりのない小沢の様子を感じ取ったADも、困ったように首をかしげた。
「いえさっきね、廊下ですれ違った人が、小沢さんに渡してくれ〜っていうから」
心当たりないんなら僕がなくしちゃったことにしときますけど、と付け足す。
小沢はうーんと唸ると、
「名前、名乗んなかったの?」
と言いながら紙切れを広げた。その瞬間、小沢の表情が凍る。
「一応訊いたんすけどね、僕も。でもこのメモ渡せば分かるって…小沢さん?」
紙切れを凝視したまま止まってしまった小沢をADが訝しげに呼びかけ無意識に小沢の手元を覗き込もうとするが、
その視線に気が付いた小沢は避けるように紙切れを折りたたむ。
「…ありがとう、知り合いだったよ」
ぎこちなくお礼を言う小沢は井戸田あたりが見たら眉根を寄せてしまうような酷い笑顔だったが、
付き合いの浅いADはその表情に安心した声をだした。
「あぁ〜よかったっス。人違いだったらどうしょうかと思いました」
「本当にありがとう。助かったよ」
再度お礼を言う小沢に、照れたように手をパタパタと振る。
「いいえ、じゃあ僕仕事に戻りますね。また出番の方になりましたら声かけに来ますんで。」
無事仕事を達成したADは、一礼すると音を立てないようにそっと扉を閉めた。
パタンという乾いた音を聞くと、井戸田は待ちかねたように椅子から立ち上がった。
まだまだ小沢に言いたいこと、聞きたいことは山ほどある。
「小沢さんさぁ、」
「潤」
小沢が通常よりも低い声で井戸田を呼ぶので、負けじと井戸田も身構える。
「分かってると思うけど、」
「ちょっと俺トイレ行って来るね」
「うん、トイレ。ってトイレ?」
素っ頓狂な声を上げながらもその言葉に肩透かしを食らった井戸田は、思わず頷いた。
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