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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

637 春風はレベル30 ◆1En86u0G2k:2009/07/08(水) 00:16:11

「でもなんで5月なの」
「ネタ考えて、覚えて、詰めて。あと春日に叩き込んで…ってなると、最低限今くらいから本腰入れないとやばくて」
「…ネタ?」
「単独ライブが」
「ああ、」

年の瀬に果たしたある種誰よりもドラマチックな活躍を決定打に、暴風めいたスケジュールに翻弄されてきた若林と春日。
激動のただ中で待ち受けるのは、3年ぶりに立つふたつの独壇場。
全力を投じても足りないかもしれない時間を、芸事以外で潰す余裕はない。
いいライブにしたいんです。噛みしめるように呟く若林に、設楽は厳粛に頷きながら5月ね、と繰り返した。

「5月までは約束守るよ。少なくとも俺の権限が通るとこに関しては、そっちに迷惑かけないから」
「…設楽さんが全権握ってるんじゃないんですか?」
「はは、さすがにそこまではねぇ」

段々制御きかなくなってきてんだ。愚痴るような声はやかましいエンジン音を鳴らすバイクに重なり、誰の耳にも届かなかった。
それでも黒側の大部分を統制しているらしい彼が言うなら、ずいぶんと平穏な毎日にはなるのだろう。
「じゃあ お願いします」
レールに手をついて若林はふらふらと立ち上がった。
立ちくらみをやり過ごしているのか眉間に皺を寄せ、深呼吸を繰り返してから設楽を見下ろして。


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