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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
536
:
BERSERKER of OLIVE
◆NtDx8/Q0Vg
:2008/01/07(月) 04:23:08
「……大丈夫でしょ。顔でも洗いに行ったんじゃないですか」
ふーん、と河本は返したが、閉じたドアを見る品川の視線が、いつもより僅かに厳しくなっている事に気付いた。
同時に、一人置いて来た相方を思い出す。
そんな河本を見透かす様に、品川は河本さん、とやはり厳しい面持ちで訊ねた。
「井上さん。今一人なんですか」
「解らん。俺がこっち来る時は楽屋に一人やった。けど、今はどうやろ。あんま他の芸人とこ遊びに行く様な奴でもないけど…」
沈黙が二人を包む。
見に行きますか、と品川が切り出すと、河本は一も二もなく頷いた。
「しょおおぉぉーじっ!」
どっかと背中からタックルを喰らい、庄司は目の前の自動販売機にへばり付いた。
振り返れば、目の前には次長課長、井上聡。
どうしたんですかと同い歳の先輩に訊ねれば、目をキラキラさせて見上げて来る。
「庄司おるなあー思って。それだけ」
「それだけですか」
苦笑を漏らしながら、自動販売機に小銭を入れ、ボタンを押す。
ガコンと音がしてから、缶コーヒーを取り出した。
「何や眠そうやなあ。あんま寝てないん?」
「俺寝起きなんです。だからコレで、目覚ましです」
屈託なく笑う庄司に釣られて、井上もそっか、と笑って返した。
プルタブを開け、缶に口を付ける。コーヒーを飲みながら、庄司は右に左にと視線を彷徨わせていた。
しかし右の方を暫くじーっと見てから、口元を僅かに持ち上げた。
それを井上は、缶の向こうに見付けた。
「ええもんあった?」
「え? …いや、何でです?」
「今めっちゃ楽しそうやったで。一瞬やけど」
そうですか? と目を細めて笑う。
やっぱり右の方を見て、飲み干した缶を脇のゴミ箱に放り込んだ。
「…そう言えば、河本さん俺らの楽屋いましたよ」
「あ、ほんま? そーなんやー。品川と?」
「そうですよ。二人で座って、何か話してました」
「へえー」
「はい…」
困った様に笑いながら口元に手を添える庄司を、井上はやっぱりにこにこと機嫌良く見上げていた。
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