[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
1
:
名無しさん
:2004/11/27(土) 03:12
コソーリ書いてはみたものの、様々な理由により途中放棄された小説を投下するスレ。
ストーリーなどが矛盾してしまった・話が途切れ途切れで繋がらない・
気づけば文が危ない方向へ・もうとにかく続きが書けない…等。
捨ててしまうのはもったいない気がする。しかし本スレに投下するのはチョト気が引ける。
そんな人のためのスレッドです。
・もしかしたら続きを書くかも、修正してうpするかもという人はその旨を
・使いたい!または使えそう!なネタが捨ててあったら交渉してみよう。
・人によって嫌悪感を起こさせるようなものは前もって警告すること。
524
:
名無しさん
:2007/12/10(月) 01:11:03
それはコンクリートの塊だった。右足首からふくらはぎのあたりまで、まるで蛇のように絡み付いている。
顔を上げると、哲夫が手をついていたあたりの壁が不自然に凹んでいる。足に絡み付いたものがビルの壁だったものだとわかるまでそう時間はかからなかった。
引き剥がそうとするが、ビルの壁と変わらない堅さのそれはがっちりと組み付いて離れない。
哲夫は嗜虐的な笑みを浮かべている。その後ろで西田があ、と小さい声をあげて哲夫を呼んだ。
「『教えといたる』、て実際にやってもうたら結局卑怯やん」
「あぁそうやった」
どこまでも呑気な西田のツッコミに、哲夫は刈り込まれた頭を掻いた。
525
:
名無しさん
:2007/12/10(月) 01:13:02
―洒落にならん。
川島は心の中で呟いた。背中を嫌な汗が伝う。
「んじゃ、遠慮なくいかせてもらうな。…一旦解散!」
哲夫は再び石を光らせる。最早川島に迷っている暇はなかった。
戦うにしても逃げるにしても、まず距離を取りたい。二人の立っている後ろ数メートル付近にある影を目指して石の力を発動させる。
漆黒の空間を通り抜け、寸分の狂いもない場所から飛び出す。これで確実に背後をとれる。
―はずだった。
「かはっ…!!」
予想だにしなかった衝撃に息が詰まる。全身、特に胸辺りにはしる強い痛み。
何事かと自分の体を見れば、自分がたった今飛び出した壁から、コンクリートの塊が「生えて」いた。それが絡み付くように全身を取り巻いていたのだ。
顔を上げると、笑い飯の二人はこちらを向いている。まるでここから出て来るのがわかっていたように。
「聞いてたけど、えらい能力やな」
西田が目を丸くして言った。
能力が知られているのは予想の範囲内だった。しかし影が多い今なら、こちらの動きを読めるはずがない。それならば何故。
526
:
名無しさん
:2007/12/10(月) 01:14:35
哲夫が再び両手を構えた。
―とにかく今は、大人しくコンクリ詰めにされるわけにはいかない。
川島は貼り付けられている壁の影に再び潜り込み、今度はアスファルトの地面から飛び出した。
しかしまたも、コンクリ片が体を覆った。上半身、そして首まで締め付けるそれに、呼吸さえおぼつかなくなる。
間違いなく、動きが読まれている。
そうでなくては考えられないことだった。
大振りの能力の割に正確すぎる攻撃。それを可能にしてるのは西田の力なのだろうか。
一方で全く動く気配の無い小林の能力も気になる。
どうすればいい、
句点の後は続かない。疑問ばかりが先行して、考えがまとまらない。
どこまでも答えが見えず、全て投げたしたくなる。そんな絶望が川島を支配しつつあった。
527
:
名無しさん
:2007/12/10(月) 01:15:48
以上です。
また細々とここで更新したいと思ってます。
本スレまた賑わうといいですねー(´・ω・`)
528
:
元・8Y(ry
◆pP7B4KibtE
:2007/12/27(木) 22:10:30
まとめサイトの管理人さんと某所で偶然お会いした際にお話した短編、
どうにもこうにもまとまらず、半年以上経過してしまった事もあって
ここに投下する事にしました。
529
:
元・8Y(ry
◆pP7B4KibtE
:2007/12/27(木) 22:13:31
「あ、おい待てよ、光――」
口を衝いて出た名前に、しまった、と思った時にはもう遅かった。
相手の機嫌の悪さを物語るような耳障りな音に眉を顰めながら、田中は反射的に耳から離した受話器を思わず数秒眺めた。
――ていうかあいつも家の電話から掛けてきてたのかよ。光っちゃんに聴かれたどうするつもりだっての。
わざわざ妻が外出中である事を確認してから話し出したところを見ると最低限気を遣ってはいるらしいが、それにしても無用心だ。
『黒』の人間なら家に忍び込んで盗聴器を仕掛けるくらいはやりかねないし、事務所の社長でもある太田の妻は、それなりに
――少なくとも田中も太田も太刀打ち出来ない程度には――頭の切れる人間だ。
万が一異変に気付かれたら隠し通す事が不可能に近いのは、彼自身が一番知っているはずだが。
のろのろと受話器を置きながら、思わず溜息を漏らす。
久しぶりの丸一日のオフにいきなり相方から電話が掛かってきたかと思えば、その内容は最近食傷気味になってきた『白』と『黒』の話だ。
少しくらい無愛想な態度をしたところでバチは当たらないと思ったのだが、どうやら電話越しに伝わったこちらの不機嫌さは相方の癪に障ったらしい。
いや、叩き付けるように電話を切った原因はそれだけではないだろう。
電話を掛けてきた時点で相方の機嫌は地を這うようなレベルだったようだし、
話の途中で電話を切ろうとする相方を咄嗟に引き止めようとして、うっかりここ数年相方が嫌っている呼び方をしてしまったのもまずかった。
明日会った時に相方がまだ憮然としているようなら、少しは機嫌取りをしておくべきかもしれない。
頭が痛くなるような思いで振り向くと視界の端にちょうど机の上に出していた緑色の石が映り、思わずもう一度溜息をつく。
ルビーやサファイアと違い、エメラルドは一切の攻撃力を持たない。
その分浄化に特化した力には凄まじいものがあるが、自衛の力すら持っていないというのは余りに大きな欠点だ。
どうしてこんな面倒な石が転がり込んできたのか。それも、よりによって若手のカテゴリからはとっくに外れている自分に。
それとも、まだ自分が知らない――もしくは、『忘れている』?――何かがあるのか。
ふと浮かんだその考えに悪寒が走り、田中は頭を振ってその仮説を頭から叩き出す。
それでも、薄曇の今日の空のように、嫌な予感は頭から離れなかった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板