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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
515
:
−19歳
◆rUbBzpyaD6
:2007/10/06(土) 03:23:27
それから数日後、警察署からの帰り道。
「だから14歳だったんですね」
と庄司が言った。
「あ?」
「何でそんな中途半端な年齢なんだろうって思ってたんですけど
芸人として生きてきた時間を奪われたから
修行を始める前に戻ったんだなって」
「お前危なかったな。20前に戻されるとこだったぞ」
ヒデが笑う
「俺の場合は、あの帽子の男は俺の時間が欲しかった訳じゃなくて
力発動して若返らせて訳わかんなくさえちゃえ!
っていう感じでしたけどね」
庄司もそういって笑っていたが、ふと、小さい声で呟いた。
「・・・・でも、脅えてましたよ。
俺とあの本屋で目があった瞬間『見つかった!!』って顔をして
多分、自分自身でやったことが、怖かったんじゃないでしょうか」
今となっては確かめる術もない。
あの後、例の帽子の男は仕事場に戻ることなく忽然と姿を消した。
不法侵入の犯人として警察に届けはしたが
その行方はようとして知れない。
金品の被害も無いということで、
警察の方にもあまり真面目に探す気がないというのは見て取れた。
男は、石が壊されたことを知ったのかもしれない。
あるいは、その力に取り込まれて───。
「あの後調べたんですけどね。あの帽子の男。
貴方に憧れて、一度は芸人を志した男だったそうですよ
真面目で努力もしたけれど結局──絶望したんでしょうね
ある日突然、自分には才能が無いからもう止めると言い出したとか」
ヒデがいう言葉に
「・・・ああ、何かそんなこと言っとった気がするなぁ・・」
とジュニアは曖昧な返事をした。
「覚えてないんですか?」
「そこらへんは記憶がぼやけてんなぁ
石に取り込まれてたときは
何か奇妙な夢みたいやったわ。
起きた瞬間は覚えてたやけど、
どんなんか言おうとしたらもう何もわからへんような」
目を閉じて、思い出そうとしても何か混沌とした渦の中にいるような
ただその中からひとつだけ思い出せる
こちらを凝視する───心酔するような
まなざし。
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