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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

465名無しさん:2007/08/22(水) 02:32:50
添削スレ>561から続いております。


朝からの局での打ち合わせが終わり、やれやれと首を回す。正面口の自動ドアを抜けて携帯電話の画面を見るともう18時を過ぎたころだった。
隣りにいたタクシー好きの相方は、局を出るなり片手を上げて、滑るように入ってきた緑の車両にさっさと乗り込んでいった。
ほんまにタクシー好きやな…控える気ないんか、と少し呆れていると、タクシーの窓が空いて茶色い顔がこっちを見ていた。
「駅までやろ、川島も乗ってけば」
「いや、俺はいい」
「なんやねん、せっかく奢ったろうと思った…っておーい」
ぶつぶつ呟く田村を無視して、俺はさっさと歩き出していた。
この時間にもなると、昼のようなキツい暑さはなく、多少は涼しい風が吹いている。歩いて駅まで行くぐらいなら、きっとちょうどいい気温だろう。
そんなことをぼんやり考えていた俺の横を、田村を乗せたタクシーが通り抜けていった。
すれ違う瞬間、ちらりと田村と目が合う。「お先に」とでも言わん許りに、にやにやとした表情。
このスティックパンめ、と遠ざかっていく車に憎々しげに呟いた。涼しい車内で寛いでるだろうその相手に届くはずのないことを知りながら。


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