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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

42“Black Coral & White Coral” </b><font color=#FF0000>(t663D/rE)</font><b>:2005/02/02(水) 03:26:32
「つい、今さっき。・・・迷惑掛けて済みませんでした。」
「いや良いケドよ・・・で、どうすんだ? この状況。」
律儀にぺこりと頭を下げる島田に、野村は調子が狂ったのか少し戸惑いつつ、問う。
その言葉に島田は一度上へ目をやった。天井までは10m近くあるだろうか。
「小沢さん、確か・・・ジャンプ力を上げる言霊を持ってましたよね?」
野村と磯山は虫入り琥珀の影響で忘れているが、号泣の2人は以前小沢達の戦いを見物していた事があった。
それ故、小沢がアパタイトでどんな現象を起こす事ができるか、多少は知っている訳で。
「・・・・・・あぁ。」
「それで僕を天井まで跳ばせて下さい。」
頷いて返す小沢に、島田は真顔でそう告げた。

「・・・どういう事だよ。」
「あいつは石を使う対象をしっかり目視しないと・・・アバウトな位置認識だけじゃまだ能力を引き出せない。」
だから、僕が跳べばどうしても赤岡は天井と地上とのどちらかに意識を向けなきゃいけなくなる。
・・・そうすれば、必ずつけ込むだけの隙が生まれる。
島田の発言の真意がわからず、思わず問いかける磯山に彼は静かに応じる。
「・・・要は赤岡くんの意識を分散させるための囮になるって事? できるの?」
「やります。もしあいつが僕を無視するなら、僕があいつを・・・黒珊瑚を止めます。」
訊ねた小沢の言葉の中には、相手が相方でも、幼なじみでも躊躇しないかという響きが籠もっていたけれど。
キッパリと言い切る島田の目には、迷いの欠片はどこにもなかった。

「んじゃ、俺らはちょっとだけあいつの気を引くから・・・頼むぜ、島秀。」
一瞬だけ驚いたように息を呑み、それから島田の背中をバシッと手の平で叩いて。
野村が投げかけた言葉に島田は小さく微笑んで返す。
「・・・ありがとう。」


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