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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
412
:
アンバランス 4/5
:2006/05/19(金) 23:28:38
「残念だけど――ルビーの力でも、浄化は無理だよ」
土田の左手に輝くブラックオパール。その黒い光に衰えはない。
「そもそも俺は操られているんじゃない。協力してるんだ、自らの意志で」
その言葉に同意するかのように、ブラックオパールは小さく瞬いた。それがまるで闇に潜む魔物の眼のように見えて、竹山は怯んだように一歩後退する。
しかし土田は、竹山を追撃せずに拳を解いた。
「だから“俺の意志”で、今日の所は矛を納めておく。別に倒しに来た訳じゃないからね」
土田は左手を、ちら、と一瞥して下ろす。その視線を追った竹山が小さく声を上げた。ブラックオパールには全く通用しなかった竹山の炎だが、生身である土田の拳には、はっきりと火傷の痕を残していた。
敵であるはずの自分を気遣うような竹山の表情に、土田は苦笑する。
「俺の心配はいらないよ、いざとなったら回復の能力者に頼むから。それより、自分の心配したら?」
強すぎる己の力によって、竹山もまた火傷を負っていた。余り戦闘向きの能力ではない土田との戦いですらこうなのだ。弱点を突かれたり、不利な状況での戦いとなれば、このダメージは少なからず響く事になるだろう。
「これは警告だよ。その内黒の組織としても、本気でルビーを狙ってくるだろうからね」
土田は個人的な理由としても、非常にルビーの力を欲しているのだけど、それは口には出さない。出来れば竹山に、自身で黒に入る事を決めて欲しいと思っているからだ。
“土田の意志”は、今でも派閥とは関係なく、竹山を仲間だと思っている。だから、無理強いはしたくない。
「じゃあ……お大事に」
土田は再び片手を挙げて、軽い別れの言葉を告げる。同時に土田の背後の空間が裂け、赤色のゲートが出現する。
「今度会うときは、味方になっている事を願っておくよ」
最後まで飄々とした笑みを崩さないまま、土田はゲートの向こう側へと去っていった。
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