したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

393rosso:2006/03/27(月) 01:51:45



少しばかり街から離れた、暗く静かな道で、

音も無く、目の前に出てきたのは見たことも無い生き物であった。

最初は暗闇の中にしゅー、しゅー、という不気味な呼吸しか聞こえなかったが

やがてじゃり、じゃりと足音を立て、歩み寄ってきた方と思うと、ゆらりと街頭の下に姿を現した。

それはぱっと見、人より二周りは大きな半魚人のようであり、

黒い鱗で全身は覆われ、手足は鷲のような鋭い鍵爪で、肩からは突起のような大きな角が飛飛び出ていた。

身体だけではない、目はぎらぎらとひかり、魚のようにぎょろりとして、口は耳元まで裂け、

そこから滴るなぞの液体は、地に落ちるたびジュウ、という音を立てて小さく地面に穴を開けた。

まるで映画に出てきたエイリアンのような風貌にくわえて、さらには腐った魚のような悪臭。



こんなものが夜道物陰からのっそり出てきたのだから、とっさに亜『黒』の襲撃かと、

瞬間的に身構えた品川であったが、次の瞬間思いがけない言葉を聞いた

化け物がこちらを見て、一瞬身震いしたかと思うと。

「ギャー!!!化け物ーーーーー!!」

と、叫んだのである。



化け物はお前だろうが。と突っ込む間もなく。化け物は必死の形相で、ダッシュでその場から逃げ出した。

残されたのは唖然としたままの品川と、その声に何事かと窓を開けて外を見回す近隣住民のみ。

「何だったんだ・・・・」

という呟きは、

夜の帳の下りた、暗い闇の中に吸い込まれていった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板