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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

360 ◆LHkv7KNmOw:2006/01/24(火) 15:23:59

「いや、俺の携帯知らん?」
「え〜…?見てへんで。」
欠伸をしつつ、宮迫は答える。
なんだ、そんなことか。とでも言いたそうだ。
__あんな、あの携帯には…。
という言葉が喉まで出かかったが、まだ思い当たる場所はある。
少しでも騒ぎにしたくない事と、ついでに(あくまで“ついで”だ)相方に心配かけたくないといった理由で、この時は言わなかった。

ところが、だ。何処を探せど、携帯は見つからない。
蛍原は苛ついて髪の毛をがしがしと掻く。これはいよいよやばくなってきた。
石を無くしてしまった、という焦りと共に、心臓も早鐘の如く鼓動する。
再び控え室の近くに戻ってきてしまった。足取りは重い。

今度は静かにドアを開けた。
宮迫は未だ煙草を吸いつつ、別の本を読みふけっている。
「なあ、ホンマに見てない?」
「しつこいぞ。」
蛍原はドアの前で、身体を丸めてしゃがみ込んだ。
その尋常ではない落ち込みようにさすがに違和感を覚えたのか、宮迫が声を掛ける。
「そんなに携帯が必要なんか。やったら俺に言えばそんくらい…。」
「宮迫、俺の携帯な…。」
貸してやるのに、と言いかけた宮迫の声を遮るように、蛍原が口を開いた。


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