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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

312 ◆BKxUaVfiSA:2005/08/20(土) 14:53:43
「あのー…何の御用?」
恐る恐る尋ねる。
「いえ、ちょっと聞きたい事がありまして…」
聞きたいのはこっちだ、と大木は思ったが、それ以上は口を開かなかった。相手の顔がどう見ても、友好的とは言えない顔をしていたからだ。
晩飯、遅くなっちまうな…。などと暫く呑気なことを考えていたが、周りの景色が段々寂しくなっていくのに連れて、恐怖感も生まれてきた。


連れて来られたのは、人一人居ない、寂れた倉庫。今はもう使われていないのか、角材や錆びた鉄パイプなどが無造作に置かれている。
天井のトタンは所々破れ、そこから夕日が漏れている。
車から降ろされると、男達も続いて降りてきた。
「…聞きたいことって…何だよ」
振り向きざまに、大木は思い切って尋ねた。
片方の男が口を開く。
「石ですよ。大木さん、受け取ったでしょう。喫茶店で」
「石…?」
そういえば、確かに受け取った。綺麗な緑の石を、あの茶髪の先輩から。
「それを渡して欲しいんですけど」
「渡して戴ければ無事に帰してあげます」
大木は少し戸惑った。そりゃあ早く帰りたいが、こんな見ず知らずの怪しい奴らに先輩から貰った物を易々と渡す訳にもいかない。
ふいに、石を渡された時の事を思い出す。何時になく真剣な口調、詳しく聞こうとするとはぐらかされた事。
石を他の人に見えないように自分の手に握らせた事…。


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