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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
283
:
黒と白 -芳香-
◆J5DaNPfmbA
:2005/08/13(土) 15:02:02
ブラックアンドホワイト フレグランス 3
しばしの沈黙のあと、まあやが再び口を開いた。
「この石を、どんなときも離さないでください。もし危険にさらされたら。この石に祈ってください。きっと護ってくれますから。」
そう言ってまあやはぺこりとお辞儀をするとそのまま何処かに行って、その背中を見送ったいとうはそこに残されてぼやと突っ立っていた。
「…あ。いけない。行かないと。早く。」
いとうがそう口に出して、突っ立てていた身体を動かした。
*
『次長課長 井上様 河本様』と乱雑な文字で書かれた紙が貼られて、汚い字、などと思いながらいとうはその紙に視線を寄せた。
「どしたんですか。」
うしろで特徴のある声が聴こえて振り返ると、そこに小さな男がひとり立っていた。
「うわぁっ」
「あ、いとうさん…ですか。」
驚いて小さく悲鳴を上げたいとうに向けて河本が細い声で言い、その後にいとうが向いていた視線の方向を見た。
「また何でこんなの見てたんですか?」
「…いや、汚い字だなぁって思って。すいません。」
不思議そうに河本がいとうを見ると、いとうが先ほどの河本よりもか細く小さな声で、言葉を押し出すように言った。
「…わたし、ちっちゃい女の子から綺麗な石もらったんですよ。」
少しの間黙っていたいとうが唐突に切り出して、ジーンズのポケットから石を取り出し、掌の窪みに石を置いた。
「へえ。綺麗ですね。石の名前はわかります?」
「生憎わからなくって。」
「…そうなんですか。それ―――」
「…あ、すいません、!もう行かないと!」
河本がもうひとつ言葉を続けようとしたとき、遠くでいとうを呼ぶスタッフの大きな声が聞こえて、いとうは河本の言葉を聞かぬまま、小走りで河本の元を去った。
「…トラピッチェエメラルドですよ、って言おうとしたんだけどなぁ。」
河本が続けようとした言葉を呟いたとき、もう去っていったいとうにその声は届いておらず、スニーカーを履いて急ぎ足で歩く、自らの足音だけが聞こえていた。
――――――――――――――――――――――
ブラホワフレグランス・石とまあやと河本と・出会い編はいちおうここで終了であります。
ずいぶん長々してしまって申し訳ございません。
正体解明編と戦闘編はもう少し後になるかと思われます。
それと口調がわからなかったのでどっちも敬語に致しました。
間違いがあればご指摘ください。
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