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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

274黒と白 -芳香-  ◆J5DaNPfmbA:2005/08/11(木) 23:46:19
まあやは言いました。
『 いいにおいがする』と。
そうするとかみをくくった女の人が、いいました。
『わたし、こう水つけてないよ』
『そうじゃないのです。』
まあやはそう言ったきり、なにも言いませんでした。
女の人が、まあやにききました。
『ねえ、この石はなあに』
そう女の人がきいたので、まあやはにんまりとして、とくい気にこういいました。
『つかいかたは すぐに、わかります』、と。

―――たどたどしい文字と、その文字に想像される年齢の割に大人びた文章。
そして端にちびた色鉛筆を力いっぱい握り締めて線を書かれた、
緑の地に黒い線が入った丸。
「…かわいいな。…小説、なのかな。」
この原稿用紙を飛んできた方向の家に、きれいな4つ折りにして、そっとポストに押した。

ブラックアンドホワイト フレグランス


「…あなたのお名前は、まあやっていうの?」
ずっと沈んでいたはずの文字が、突然脳裏に浮かんで、無意識のうちに口をついて出て、即座にはたと唇を両の掌で押さえたが、すでに言葉は出きった後だった。

「…ごめん。ちが…」
「そうですよ」
いとうが言葉を続けようとした時、子供がにんまりと唇の端々を吊り上げて笑って、妙に大人びた物言いで言った。
「よく分かりましたね」
吊り上げた唇から小さな笑い声が洩れて、ふふと嘲笑じみた声が聞こえた。

―――まあやが突然吊り上げた唇を下ろして黙り込んだ。
「…いいにおいがする。」
先ほどとは明らかに違う様子で、子供がごねるように言って、いとうのほうを見上げた。
「私、香水付けてないよ」
「…そうじゃないのです。」
きっとそういうことではないのです、と、言いたかったのであろうまあやは、言い終わった後に頬をぷくとふくらませた。
「…この石はなあに」
いとうがそういった瞬間、まあやは膨らませた頬の空気を抜いて、ふふんとまた得意気に笑った。
「使い方は、すぐに、わかります。」
―――――――――――――――――――
一旦ここで区切りを入れさせて頂きます。
どうもはじめまして。
とても緊張シテイマス。
たまにコピペシテ抜かしているところもあるので、抜けているところがあればご指摘よろしくお願いします。
あと、お分かりでしょうがいとうさんはいとうあさこさんの方です。


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