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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
205
:
◆0K1u7zVO5w
:2005/06/02(木) 17:39:57
※麒麟の二人が石の能力に目覚めて、笑い飯が黒ユニットにスカウトされた直後ぐらいの設定でおねがいします。
「おはようございます」
すれ違いざまに口の中で低く呟いて、川島は足早に去って行った。
声をかける間もなく、その背中を見送って、笑い飯の西田と哲夫は顔を見合わせた。
「何なんあいつ、今日暗ない?」
「いや、いつもあんなんやって」
「そうかぁ?」
「あれや。便秘ちゃうの?」
「便秘なん?」
「いや知らんけど」
関西某TV局の楽屋前の廊下で、早めに楽屋入りをすませた西田と哲夫は、何をするでもなく立ち話をしていた。
「川島といえば、何か言うとったなぁあの人ら。川島の本質がどーのこーのって」
「あー言うとった」
――おかしな石を拾ったことから、おかしな能力を身につけて、「黒」とかいう
おかしな集団に入ることになったのが、少し前のこと。
平凡や普通とはかけ離れた日常に、しかし思いのほか二人は馴染んでいた。
現実ばなれした能力も、いったん慣れてしまえば生まれたときから持っていたものの
ような気がしてくるから不思議だ。
現に哲夫は、自分の能力を日常生活において上手くコントロールするすべを学んでいた。
哲夫の能力は、物体を粒子状の原子レベルまで分解して、再構築できることだった。
原子。あらゆる物質を構成する、一番小さな単位。
空気の素。水の素。土の素。すべての素。
学生時代に化学などまともに勉強しなかった人間が、物体を原子単位で分解して、
更にそれを組み立てなおすことができる能力を身につけてしまうなんて、なんだか皮肉な話だ。
(原子とか言われても、いっこもわからんねんけどな)
だが、理屈はわからなくても、使い方がわかればそれでいい。
割れたコップも元どおり。
今川焼きをたい焼きに変身させることだってできる。
シャツに染みがついたら、いったんシャツごと分解して染みだけ分離して、
5秒でシミとりクリーニング。
ポテトサラダからキュウリだけ抜くことだって、一瞬でできてしまう。
何て便利な能力だろう。
もちろん、日常生活以外の場面でも充分に能力を生かすことができる。
というよりも、その「日常生活以外の場面」が、だんだん日常の一部になりつつあるのだ。
自分の能力を使って誰かから石を奪うのも、物騒でおよそ現実離れしたケンカをするのも、
哲夫にとっては割れたコップを元に戻すのと、同じ感覚でしかない。
おそらく西田も同じだろう。
むきになることなどないのだ、皆。
こんなのは日常のよくある風景の一部に過ぎないのだから。
哲夫がぼんやりとそんな事を考えていると、話題の主の片割れが来るのが見えた。
田村だ。
相変わらず玄米みたいに黒い顔色をしている。
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