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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

14591 </b><font color=#FF0000>(ZTKv6W9M)</font><b>:2005/03/17(木) 01:02:09
「あーこれ石井君のだったのか、ここに落ちてたんだよ。きれいな石だね。これどうしたの。」
ほとんど棒読みの口調で児嶋は言った。
『もうちょっとうまくごまかせないのかよ』渡部は内心はらはらしていた。。
が、石井は別に不審には思わなかったらしい。
「家の引き出しの奥から見つかったんです。
自分で買ったのか誰かからもらったものなのかも忘れちゃったんですけど
なんだか気に入っちゃってそれ以来ずっと持って歩いてるんですよ。」
「へえ、そうなのか。これどういう石なの?」
「僕もあんまりパワーストーンとか詳しくなくて嫁に聞いたんですよ。
『たぶんルチルクォーツっていう石だと思う』って言ってました。
効果はえーと『持っていると元気が出る』だったかな…?よく覚えてないです、すみません。」

石井の話を聞きながら児嶋は渡部のほうをチラリと見た。
渡部が小さくうなずいたのを確認し
「じゃこれ返すわ。もう落とすなよ。」と石を石井に渡した。
石井は何回も礼を言うとその場を離れ
スタジオの奥のほうにいるベテラン芸人たちの談笑の輪に入っていった。
「…あいつあの中に入っても全然違和感ねーな。」
児嶋はぼそっとつぶやいた。

「で、どうだったのよ。」
児嶋は渡部のほうを振り返って尋ねた。
児嶋が石井と話している間渡部は石井に同調して様子を探っていたのである。
「黒じゃないみたいだな。っていうか石のこと自体何も知らないみたいだ。」
黒の芸人特有の負のオーラは石井からは全く感じられなかった、と渡部は言った。
「そうか、じゃあこれからどっちに転ぶかわからないんだ。」
「ああ。でも石が目覚めたときに黒の連中より先に接触できる点では有利かな。
アリキリはあまり他の若手とテレビに出ないし。」
「あの石が目覚めるまで番組が続くかなあ。ゴールデンなのに一ケタらしいじゃん、視聴率。」
「そう言うなって。この番組が終われば俺たちもレギュラーが一つなくなっちゃうんだから。頑張ろうぜ。」
渡部は児嶋の肩をたたいた。


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