したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

137oct </b><font color=#FF0000>(dkDoE4AQ)</font><b>:2005/03/13(日) 02:11:22
「ち、違うんすよ!今日ジーパン履いてきてたんです!すっげイケてる
カッコしてましたよ!」
「何?漏らしたの」
「違いますって!大村の悪戯ですよ。アイツ、俺の座る椅子にシューク
リーム置いてやがったんです。俺、気ぃつかなくて、座ったらベチャッ
て中のクリームが」
「シュークリーム?」
「余計に作られてた“辛子入り”のヤツです」
 あぁ、と樅野は肯く。芸人のライブのクイズコーナーなんかでよく見
かける、ロシアン・ルーレットの小道具だ。大勢がシュークリームを口
に入れて、その中で“辛子入り”シュークリームを食べているのは誰で
しょう、というアレ。
「コントの衣装でたまたまスウェット持ってたんで、とりあえず着替え
てきたんですけど…」
 その後、まっすぐこのライブ会場に来たということなのだろう。笑う
樅野に憮然とした表情を返してから、藤田はちらりと時計を見上げた。
大村がこの部屋を出てから、30分近くが経過している。藤田はひとつ
息を吐くと、ベースを置いて立ち上がった。
「あのぉ…樅兄、オレ、ちーっと出てきます」
 藤田の声掛けに、樅野はギターから顔を上げぬままに応じる。
「おう、大村連れて戻って来ぃ」
 樅野も大村の不在に気づいて心配していたのだろうと知り、藤田は元
気のよい返事をして控え室を出て行く。その後ろ姿を見て、「大村に悪
戯されたことなんか、もうすっかり忘れてるんやろうなぁ」と樅野は可
笑しそうに笑った。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板