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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
136
:
oct </b><font color=#FF0000>(dkDoE4AQ)</font><b>
:2005/03/13(日) 02:10:15
ギターを爪弾く樅野が一音はずした。藤田が思わず顔をあげたら、バ
ツの悪そうな樅野の表情とぶつかった。「はずしましたよネ?」「いい
や…まさか」薄ら笑いで言葉を交わして、その後、大きな声で笑った。
その拍子にベースを弾く藤田の手元も狂った。いっそう笑えた。
ただし笑いながらも、藤田は彼の相方のことを心配していた。20分
ほど前にこの控え室からフラリと出て行ったきり、戻らない。相方が2
0分戻らないくらいで心配するなんて、なんと過保護なコンビだろうと
思われるかもしれない。
今日は、彼らトータルテンボスがボーカルとベースをやっているバン
ドのライブ。しかも不慣れな会場だということで、大村が迷っている、
もしくはどこかを探索しているという可能性も無いとは言えない。
ただ迷っているのであれば、まだいい。むしろ迷っててくれ、と藤田
は念じていた。迷っているのではなく、まっすぐ控え室に戻ってくると
ころを『何者かに』『邪魔されて』いるのであれば、甚だ問題だ。…も
っとも、もし迷っているのであれば「藤田君、ワタシが居るこの場所は
いったいどこなのかね!」と横柄な口調が聞こえてくるであろう携帯電
話が、ちっともちっとも鳴らない。ということは、藤田の希望的観測は
外れているのだろう。だからこそ、藤田は20分戻らない相方を心配し
ている。
「藤田、そういえば入ってきた時から、そんなスウェット履いてた
か?」
藤田の格好を眺めた樅野が、不意に声を掛ける。彼らのバンド「ソー
セージ・バタフライ・パスタ・フェスタ」のギターであり独特の詩の世
界観を紡ぎ出しているのが、この樅野である。
「え?なんすか」
「おまえさ、今日の服、イケてんの?」
くくくと笑われて真っ赤になりながら、藤田は必死に弁解する。確か
に、原色使いの多いコーディネートの中、パジャマ代わりのようなグレ
イのスウェットは浮いている。
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