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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
120
:
98 </b><font color=#FF0000>(ikNix9Dk)</font><b>
:2005/02/25(金) 00:42:35
「う〜ん、前フリ強そうにしてたのに、めっちゃすぐ終わってもうたな…」
壁の影に取り残されていた濱口が駆け寄ってきて、拍子抜けしたような声を出した。
「こういう奴ばっかりの方がええわ、面倒臭くなくて」
相手の石を拾い上げながら有野が呟く。
…そう、こういう奴らばかりならいいのだ。
それなら、こんなぬるい戦い方で、相手も自分たちも傷つかずに解決できる。
それで全てが済むならどれだけ楽だろう。
しかしそうではない。もっと狡猾で、得体の知れない力を持った奴らが
確かに存在しているのだ。そういう者達も今後確実に
自分たちに関わってくるだろう。例えこんな石や力に興味も執着もなかったとしても、
「白」にも「黒」にも与する気がなかったとしても、だ。
そして数え切れないほどの戦いを経験しなくてはならないだろう。
割りに戦闘向きである有野の石と違い、濱口の石は多少戦えはするものの
元々防御向きだ。一方的に攻撃されたら危ないことは目に見えている。
既に身近な芸人も何人か石をめぐる戦いで酷い傷を負っている。
彼らと同じ目に、濱口もまた遭うのだろうか。
翳った有野の表情に気付かず、濱口は有野の手の中にある二つの石を覗き込む。
「それどないするん?」
「ああ、矢作にでも連絡して、浄化の力持ってる奴連れてきてもらって
処理してもらわななあ」
後戻りできない以上、有野は心から強くなりたいと思う。
ただ大切な相方を守るために、だ。何が正義でも悪でも関係ない。
最低限相方だけを守れればそれでいい。それだけが自分の役割なのだと、
不条理な戦いの中で有野は結論付けていた。
「ここで待つんかー!?もう眠い〜寝たいねんー!」
「我儘言うなあ、アホー」
いつもながらの呑気なやりとりをしつつ、有野はそっと首元の石に手を置いた。
波乱を呼んだこの石が、いつか元の安らげる日々を連れてきてくれることを願いながら。
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