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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

11898 </b><font color=#FF0000>(ikNix9Dk)</font><b>:2005/02/25(金) 00:40:58
「ちょっと、待っていただけませんか」
 不意に聞き慣れない声が後ろから投げかけられる。
来たか、とばかりに有野は顔をしかめて振り返った。濱口は恐る恐る横目で声の主を窺う。
あからさまに人気のないのを狙って声を掛けてくる奴なんて、
石絡みの人間だけだと相場は決まっている。声を掛けてきたのは、
数度テレビ局内で見たことの有る、名前は知らない若手コンビだった。
案の定、二人ともポケットから出ている携帯ストラップに石が付いている。
海の色のような藍の石と薄い黄色の石。本来美しい色ではあるはずが、
黒くもやが掛かって見え、どこか気味悪く禍々しく感じられる。
(黒か…)相変わらず忙しいことだ、と有野は心中苦笑した。
「よゐこさん、お二人とも石をお持ちだと聞きました。
こちらへ渡してくれませんか?悪いようにはしませんから」
確か突っ込みの方であった男が低い声で凄むように言う。
こうして向かってくる輩の常套句だ。有野はため息をつき、
場に不似合いなほどゆったりした声音で返した。
「そう言う奴に限ってええようにした試しがないねん。
言っとくけど石はやらんぞ、俺らにも必要なもんやからな」
 相手は顔を見合わせ、再びこちらに向き直ってにやりと笑った。笑いを含んだ声で言う。
「それでは仕方ないですね、痛い目にあってもらいます。」
大方初めから力ずくで奪い取るつもりだったのだろう。
二人とも力は戦闘向きらしく、顔に自信が窺える
よゐこはどう見ても外見強そうではないし、濱口に到っては誰もが認める考えなしである。一方的な攻撃で遊び程度に力を使う対象としては持って来いだと思っているのだろう。


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