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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

11698 </b><font color=#FF0000>(ikNix9Dk)</font><b>:2005/02/25(金) 00:38:05
98です。手直ししましたので、作品投下させて頂きます。
主役芸人は今まで登場していなかったよゐこです。
時間軸も本編とはずれていますので、番外ということで…。


 明け方近い楽屋。深夜の生放送番組の出演を終えた、よゐこ・有野は一息ついて
欠伸をする。さすがに時間が時間だけあって、外は割りに静かだ。
日中とは違って張り詰めた空気も感じられず、落ち着いた空気が流れる。
こんな時間は、最近は滅多に送ることができない。常に周囲で芸人たちが何やらこそこそと話しこみ、
互いのことを窺いあい牽制しあっている。こうして部屋の中にいても、
伝わってくる緊張感で精神の休まる暇がないほどだ。いつからか始まっていた非現実的な戦いが、
既に確実に日常全てを変えている。しかしこんな異常な雰囲気に、
有野も他の芸人たちと同じくいつしか慣れてしまっていた。

 ふと、有野は胸元からチョーカーを取り出した。つややかな漆黒の石のペンダントヘッドが付いている。
アクセサリーをつける趣味はないが、今はこれを片時も放すことができない。放せばそれは身の危険に繋がるからだ。
有野がこの石を手に入れたのは何週間か前、同じ深夜番組に出演した帰りだった。
暗闇の中、道の上で光っている石に何故か心を捕らえられ、拾い上げたのが全ての始まり。
その時はまさかこの石が自分の運命さえ変えてしまう大変なものだとは思いもよらなかった。
有野は石を指で弄ぶ。何の変哲もないガラス質の石、
しかしこれを手に入れてしまったばかりに別に望んでもいない力を得、
更に不本意なごたごたに巻き込まれることが多くなった。
まるで彼の好む漫画やゲームの中のような状況を、未だに信じられない気持ちでいる。
常に傍観者でありたい有野にとって、わけのわからない争いの渦に
身を投じざるをえなくなったことは苦痛で仕方がないことである。
しかしそれ以上に、最も有野を暗澹とした気持ちにさせる要因は、別のところにある。


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