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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
104
:
“Black Coral & White Coral” </b><font color=#FF0000>(t663D/rE)</font><b>
:2005/02/21(月) 03:05:02
「せやけど・・・ホンマ、お前達って、若いな。」
そんな小沢には構わず、男は一つ息を吐き、おもむろに着ていたジャケットを脱いだ。
はらりとジャケットを投げ捨てる男の首元には、濃い茶色の紋様が入った黄土色がかった乳白色の石が
幾つも繋がれたチョーカーが揺れている。
「どういう事だよ・・・。」
「冷静に考えてみぃ。黒が白を駆逐し・・・あれが復活したとしても、や。」
ピクッと反応する三村に告げる男の持つ、豹の毛皮を思わせるその石は、レオパードスキン。
レオパードスキンジャスパーとも呼ばれるジャスパーの一種である。
もっとも、その輝きはどこか澱んでいて、負の感情に満ちているように小沢には感じられた。
「別にそれで日本が・・・世界が滅びてしまう訳やない。ライブはいつものように行われるやろし、
それはバラエティー番組かて同じや。何も・・・変わったりせぇへんねんで?」
それやったら、白と黒でいがみ合ってもナンセンスなだけやないか。
「・・・・・・・・・。」
「三村、下がれ。」
そもそも、お前達は何故白の側についとんのや? そう問いかけてくる男の言葉に、
三村は即座に何も言い返す事が出来ない。
けれどその最中にも男の石が輝きを帯び始めたのを見て取り、大竹が前方に立つ三村に囁きかけた。
「・・・お、おう。」
穏やかな中にも真剣な色合いの混じった大竹の言葉に、三村は素直に頷いて後ろに下がる。
その間にも男の石は輝きを増して。
「シャアアアアアア!」
それがある程度まで達すれば、男は先ほどまでの態度はどこへやら、奇声を発しながら
2人の方へと飛びかかってきた。
殴る、ではなく引っ掻こうとする男の手の爪は、いつの間にか鋭い物に変わっており、
男の動き自体も普通の人間のそれを上回る、どこか猫科の猛獣を思わせる力強い物で。
よく見れば男の体付きも少しずつ変容しているようでもあった。露出した顔や首元、手などに
フワッと豹紋が浮かび上がってきている。
「これは・・・獣化?」
豹肌の石だけに、闇のパープルアイですかと小沢が呟く目前で、男の腕が振り下ろされた。
特にその場から逃げようとしない2人に爪が直撃する・・・その寸前。
「・・・・・・・・・!」
男の爪が、虚空で止まる。
しかしそれは、腕の動きが阻害されたというよりも、男と2人の間に不可視の壁があって
それ以上腕を降ろせない・・・そんな様子に見える。
「しっかし、何でこの石がよりによってこんなオッサンに・・・。」
もっとこういう石は若い女芸人が持つべきだろう、と後世のセクハラ男の片鱗を覗かせつつ
大竹は腕を組んだまま面白くなさそうに呟く。
彼が手の中に握り込んでいる星の形に光を反射するその黒い石は、その名もずばりブラックスター。
石の輝きに反応するように、2人の回りを淡い光が覆っていて。男の爪は光に遮られて
それ以上2人の方へ動かす事ができないようだった。
己の腕から伝わる手応えに、男は目を見開くとすかさず腕を引いて今度は横薙ぎに引っ掻こうとするけれど。
やはり今度の攻撃も2人に届く事はない。
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