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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

682眠り犬 ◆XU22gipAH.:2013/04/10(水) 20:10:35
 高野と松田は顔を見合わせる。恐怖や呆れるという感情を通り越して、二人は冷静になっていた。
「二郎ちゃん。ひょっとしなくても、こいつらクスリやってるよ」
「つうかアレだろ。『黒い欠片』。まァ、お前なら刀相手でも勝てるって。後は俺が言うこと聞かせっから」
「俺は少年漫画みてェなバトルするために芸人になったわけじゃねえぞ、糞ったれ」
 そう言いつつも松田が腹をくくると、腕に付けているブレスレットの石、デマントイドが光輝いた。

「うおあああ!!」
 刀を振り上げて帽子の男が走り出す。石の能力で補助された松田の足も地面を蹴る。
「う!」
 帽子の男の鳩尾に、速度を上げた肘打ちがヒットした。呻いて刀を振り下ろすが、松田が退く方が速い。
「何やってんだよ! 斬れ! 斬っちまえよ!」
「がああ!」
 眼鏡の男の声に圧されるように、帽子の男は一歩踏み出し、刀を横一線に薙ぎ払う。
デマントイドで動体視力は強化されないため、反応が少し遅れたが、松田はしゃがんでそれを躱した。
斬られた黒髪が数本、宙を舞う。地面に手を付いた松田は、帽子の男の脛に蹴りを喰らわせる。
バランスを崩した帽子の男は、そのまま硬い地面に倒れ込んだ。
「はい。お前らの負け」
 立ち上がった松田が、持ち主の手から落ちた刀を拾う。その様子を見ていた高野は、ふと思いついた。
「松田さん。そのままソレ持ち上げて『刀持って来た』って言ってみて」
 咳払いをした後、松田は『イイ声』を使い、高野の言う通りにしてみた。
「刀持って来たぞーぃ!」
「…うん。ちょっと面白えわ」
「何だよそれ」


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