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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

680眠り犬 ◆XU22gipAH.:2013/04/10(水) 20:09:03
東京ダイナマイト編を投下します。流血表現がありますので、ご注意を。

『限りなく灰色に近いブラック』

 2004年、秋、東京。会場には、集まった大勢の人間の数に相応しい、尋常ではない
緊張感が張り詰めている。M-1グランプリ予選第二回戦が、ここで行われていた。

 出番を終えたプロのコンビに、とあるアマチュアのコンビが声を掛ける。
「お疲れ様です」
 プロの――東京ダイナマイトの松田は、キャップ帽を被った見知らぬ男の声に戸惑った。
「えっと…」
「アマチュアでお笑いやってるもんです」
 帽子の男の相方の、黒縁眼鏡を掛けた男が自己紹介をした。

 事件は、ここから始まる。

「石、持ってますよね」
 心の底から面倒臭そうな顔をした高野(ハチミツ二郎)は、ふぅと溜め息を吐いた。
「だったら何。おたくらも持ってるんだろ、勘で分かる」
「俺達は、ハチミツさんと松田さんの石が欲しいんですよ」
 まるで当然のことのような口ぶりで帽子の男が言い、眼鏡の男が続ける。
「ここじゃ戦えませんし、僕の車でドライブに行きませんか」
 高野は「お前ら頭おかしい」という本音を心に留めて、相手を追い返そうとする。
「『白』とか『黒』とか俺達キョーミねえから、悪ィけど」


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