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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

671眠り犬 ◆XU22gipAH.:2013/04/09(火) 17:50:09
「石が暴走して『黒』に加担するはめになるなんて、馬鹿の極みじゃない」
 一転して、落ち着いた青木の声が、高野と松田の顔色を変えた。
「誰から何を聞いたんだ、お前」
「あら、『黒』からご丁寧に証拠の品を渡されたんだけど?」
「…何だと?」
 皆が青木に気を取られている間に、のそりと高野が起き上がった。
背後から青木へ歩み寄る。南海キャンディーズが疲労で動けないことを分かった上での行動だ。
 青木はすうっ、と大きく息を吸い込み、『黒』への宣戦布告のように、叫ぶ。
「お望み通り、私がぶっ飛ばしてやるわよ!」
「それは嫌だな」
 太い手が細い手首を掴んだ。今度こそ、橙の輝きが高野の手の中に溢れる。

「『白』の加勢を呼んだのかどうかだけ、俺に教えて」

 その能力は――『洗脳』。抗えず、青木は問いに答えていた。
「波田君に、相談した」
 中立の立場にいる人気ピン芸人の姿が、高野の脳内で忠実に描かれる。
「…波田陽区か」
 スケジュールの都合でこの場には来られなかったのだろう。波田が『白』に協力を頼んだ可能性は否めない。
「――あれ? 私…今…?」
 我に返った青木は呆然としている。高野はすぐ傍の相方の肩をぽんと叩いた。
「逃げんぞ、松田さん。糞みてえな『シナリオ』に付き合う筋合いねーわ」
「だけど!」


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