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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】
64
:
佐川優希
◆EI0jXP4Qlc
:2005/06/24(金) 22:57:52
「日村さん?! なんで、片桐まで……」
ご都合主義を通り越した彼らの登場に設楽はただただ唖然としている。
俺も、ただ焦った。どう考えても小林を吹っ飛ばしたのはこの二人。仲間じゃ、ないのか?
小林は、座り込んだまま片桐を睨みつけた。側に落ちていた大きな粘土の塊。どうやら片桐が放った物らしい。
「仁、何故、邪魔をした」
小林は静かにそう言う。ブチギレて怒鳴り散らしたときより、何倍も怖い。それに怯まず、片桐は叫んだ。
「俺、賢太郎のことすっごい信じてるし、だから、あえて何も言わなかった。でも、でも! 人を、人を殺すことだけは、人殺しだけは、お願いだから、止めてくれよ!!」
小林も叫ぶ。
「仕方がないんだよ! エメラルドは俺たちにとって、脅威なんだ。 破壊しなければならないものなんだ! お前はそれを、……分かっててくれたんじゃないのか?」
石そのものを壊すこと、つまりそれは、それを持つ物の命を破壊する。片桐もそれを知っているのだろう。
「分かってるけど、でもダメだ! 俺やだかんね! 誰がなんと言おうと、賢太郎に人殺しなんかさせないんだかんね!! 俺が死んでも殺させないからね!!」
日村は言った。
「設楽よぉ、俺、お前が何してるのか、ほんっっっと、わからねえけどさ。でも、こういうのは、ヤバイだろぉ?! いや、お前自体やばいのかもしれないけど、でもさ、俺、お前が心配なんだよ。バナナマンじゃなくなるのは、ほんと、嫌なんだよ」
設楽は、ただ黙っている。
日村と片桐のでたらめな論理。それでも、俺は嫌いになれなかった。
俺はよろよろと立ち上がり、
「おい、まだ、何かする気?」
とだけ、やっとの思いで言った。
「いえ、見てのとおり、設楽も、小林君も、こんな状態ですし、俺らは「黒いユニット」じゃないですから、安心してください。俺も、片桐も、自分の相方が心配な、だけですから。このままおとなしく、かえり、ます」
と、日村はそう言った後ドタっと大きな音を立てて倒れた。
「日村?!」
片桐が駆け寄るのより先に、設楽が無言のまま駆け寄った。日村は言う。
「あぁ、〜久々に力使ったからよ。ふへへ、みっともねえな」
「本来なら、日村さんが俺を担いでいかなきゃいけないのに」
日村に向けた設楽の表情は、さっきとは打って変わって、穏やかな物に変わっていた。
「わりぃな、設楽ぁ」
片桐はそれを見て安心したのか、小林のほうへと歩み寄った。
「……賢太郎、ごめん、痛かったでしょ」
「……大丈夫だ」
片桐が手を差し伸べる。小林は、迷うことなく、その手を取った。そしてそのときに片桐は、小林にノートを渡す。「大事な物だろう」、と……。
「今回は、このような結果になってしまいましたが……、次は上手くやりますよ」
設楽がそういい残し、彼ら4人は劇場を後にした。
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