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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】
622
:
4696
◆2sdZ4rmEDQ
:2007/12/07(金) 18:23:09
NON STYLE編の冒頭だけ書いてみました。
評価いただければ続きを書いたり本スレ投下してみたりするので、よろしくお願いします。
石。
ベッドの中に棲んでいた見覚えのないそれが、手になじんだ感触はこの上ない快感のように心が揺らいで、小さな体を全体で抱きしめた。手の中からじんわりと感情に共鳴するように温まる感触には、緩やかに心が安らいでいく。
手の中のきらめきはかすかに己に力を与えるような強さを持って、その中の闇に紛れたような黒ずみが、不思議に心を吸い込まれるような、ともすれば怖ろしい閃光を放っている。何度も見返してしまう鮮烈な美しさは、心臓に直接入っていくような激しい一体感を感じた。
久々に憶える、子供に似通った純粋で激烈な愛に、手が勝手に黄色い石をポケットに入れた。
「お前」
「何やそれ」
二人で楽屋にいた。井上が手の中で石を弄んでいると、石田が聡くそれを見つけ出し、井上の手の中の石の美しさに惚れ惚れしていた。
井上が何も言わずもったいぶった風の含んだ笑みをこぼすと、手を強く握り締め、黄色い輝きは手の中に収まって見えなくなる。
「めっちゃ綺麗や! くれ!」
「無理や」
「なんで!」
石田の声が炸裂する。井上が大口を開けて笑うと、伸びきった前髪をめくり、ゆっくり目を細めた。
「気に入ったから」
できれば一緒に寝たいくらい愛しかった。わずかに黒ずんだ輝きが髪の先から足の爪先まで掴んで離さない。
すべてを魅了された。
もしかしたら偏執的に見えるくらいこの石コロに触っている。体温で熱くなってきた石を握り込んでは開放すると、命あるもののように鼓動を打って反応を返すのが、脳が溶けかけるほど気持ち良かった。狂ったように静かに応酬する様子を見ると胸を押しつぶされるが。
「……石田」
「もしかしたら俺、お前みたいになるかもしれん」
「どういう意味?」
「石に話しかけるヤツになるかもしれんって事」
「……ハァ?」
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