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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

491here,there. ◆1En86u0G2k:2006/08/10(木) 15:20:44

 声に出さなかった文句がどうやって彼まで届いたのか、どこからか穏やかな声が応じた。
「いやいや。ちゃんと意味あるから、そこに居って」

 次の瞬間、街灯の光の下に伸びた濱口の影がだしぬけに膨らんだ。
 大きさは子どもの背丈ほど、ゆらりと揺らいだそれが、追っ手と濱口の間に立ち塞がる。
 男たちは垣根を乗り越えて我先にと濱口に手を伸ばすところだった。
 うちの一人が奇妙な気配と理由に気付いたらしく、慌てて周辺に視線をめぐらせる。
 大通につながる道の先。手の中で瞬く石を握る者。
 目の合ったそれが−ー有野が、笑う。

「待っ…!」
 男が仲間に何か告げようとしたが、神経伝達より速く飛んできた影の一閃−
横薙ぎの重いボディブローが集団ごと、彼の意思と意識を黙らせた。


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