[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】
369
:
◆9BU3P9Yzo.
:2006/02/20(月) 17:15:31
「だれか…いないもんかね…」
袋をポケットにねじ込むと大きなため息をついてバイクに跨った。
「じゃあ気ぃつけて帰りや」
「おう」
軽く手をあげエンジンをふかし、バックミラー越しに相方の背中を見送る。ふと進行方向に視線を移すと、ヘルメット越しに見覚えのある姿が見えヘルメットをはずした。
「よー、そんな所おったら引くぞ?」
冗談交じりに笑いかけ、手でどけるよう指示するが、目前の相手は一向に動く様子がない。少しだけ感じる違和感に眉をしかめながら、佐田はもう一度声をあげた。
「聞こえとらんか?どけっっちゅーねん」
「できません」
端的に答えると相手は手をあげ指先を佐田に向ける。
「吉田…?」
POISON GIRL BANDの吉田。知っている顔なのにその眼に含む恐ろしさに気づくと、佐田はバイクから飛び降りる。その瞬間吉田の指先から「何か」がバイクに向けて飛んできた。当たり所が悪く、骨に響く低音をあげバイクが炎上する。
「な…!」
急な出来事に普段使いなれない頭をフル回転させる。あいつは間違いなく吉田。でも、違う。あれは。
「石の力…!?」
気づいて顔をあげると吉田は手に鋭くとがった物を持って佇んでいた。それは禍禍しい赤に黒光りし、今にも飲み込まれそうなそれが、「血」であることを理解するのに時間はかからない。
「佐田さん…それ、持ってても邪魔ならくださいよ」
すっと指を指し佐田のジーンズをさす。思わず隠すようにポケットを押さえながらゆっくりと立ち上がった。
「わかるんすよ…同じ波長だから」
にやりと口角をあげ微笑む姿に佐田は背筋が凍るのを感じる。現役の時はそれこそ刺し違えれば死ぬような喧嘩もしてきた。だが、今回ばかりはケタが違う。本能が「あいつはヤバイ」と危険信号を打ち鳴らす。震える口をようやく開き、言葉を発した。
「お前……黒、か」
「そうです」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板