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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

242 ◆1En86u0G2k:2005/12/19(月) 01:03:39
「…うん、だからスターでもうちぎっては投げちぎっては投げ」
「うわぁ…無茶したなあ。止めた方よかったんと違う?やって明日、」
「だってダチくんキレてたし無敵だしさあ、吹っ飛ばされるのがオチじゃん」
「そらそうやけど。えーと…8人?これ全部やっつけたん?」
「うん。見事1up」
「1upて…」

全員仲良くノックアウトされていた男達を車に轢かれないように道路の端っこに並べる作業を終え、平井が「こいつ重いわー」とうんざりした顔で一番体格のいい男を小突いた。ついでにポケットに入っていた黒い欠片を浄化して消し、一応俺来た意味あったかなあ、とため息を吐いて苦笑する。

「平井くんこれからさらに役立つよ。俺一人じゃダチくん運べないし、」

最近この人丸っこいからね。豊本はそう言って座らせておいた今立を覗き込む。

「…どう?」
「大丈夫じゃないかな、エネルギー使い果たしただけだよきっと」

そらよかった、と平井は言いかけたが、この出来事のせいで明日彼がどれだけ不幸な目に合うのかを想像して、言葉にするのをやめた。
そう、明日はなんたって−日付が変わってすでに今日だが−“今立進杯争奪”ゲーム大会、なのだ。

豊本と平井に両肩を支えられ立ち上がった今立はむにゃむにゃと何か言っているようだった。そのうわ言はどうもレトロゲ−ムのタイトルのような気がしたが、あえて聞かなかったことにして2人は駅へと歩きはじめる。

「不憫な子やなあ」
「ほんとにねえ」


…今立がそのイベントでゲームを楽しめたかどうかは、彼の心情を考慮して割愛する。


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