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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

234ブレス ◆bZF5eVqJ9w:2005/12/17(土) 12:06:51
おおそろしない音が空気を震わせ、衝撃的な電光が目を眩ませる。
驚いて後ずさりして行く下っ端を、板倉が負けず劣らずの冷たい瞳で睨み付けた。
その時一緒に少し唇の端が歪んでいた。
「俺怒ったら怖いよ?」
「・・・そうそう、板倉さんあんまり怒らせないほうがいいって」
黙っていた堤下がちょこっとだけ、しかもなぜか小声で喋った。
しかし、それに対する返答は
「知るかよ」
「さっさと石をよこしてくれませんか?」
「電気を扱うなんて、かなり強いみたいだからな」
と言う、一切話を聞いていない言葉ばかりだった。
「・・・・・・」
板倉は、それを聞いて一瞬だけ黙ったが、それは本当に一瞬で。
「じゃー、こいつで焼け死んでも知らない」
さらりと言ってのけ、次の瞬間にはまたしても電撃が公園中を駆けていた。
そこら中に光の柱が地面に目掛けて突き刺さっている。
電光が空を走り、体を捻り、時に二股に分かれ、男達の降り注いでいた。
「い・・・、板倉さん!あんまりやると周りに迷惑が・・・」
「関係ねーよ、今は」
「電気なんか当ててほんとに死んだりなんかしたら・・・」
「そんなわけ無いだろ、俺だって手抜くよその位は」
「それより!こいつ等俺達を襲う気あるのかな?」
「だっていきなり俺を襲ってきたんだよ、その気はあるだろ」
「そうだけど・・・おかしくない?」
「何が!」
電撃操作に精神を集中している板倉が、自分に話しかけてきた堤下に苛立ちを覚えた。
しかし堤下は、そのまま言葉を紡いだ。
「だってこいつ等、よく見たら減ってるよ?」
「逃げてんだろ?『黒』に洗脳された石の力を使えない下っ端だから、反撃できなく・・・」
言いかけて、板倉はようやく気がついた。
いつの間にか自分の周りにいた下っ端集団が公園の外へ走っていく。
しかしどうもおかしい。逃げるのとは違う、何か急いでいるように見える。
「板さん!」
その時2人は聞き覚えのある声が公園の外からしたのを聞いた。
目を向けると、公園の入り口に向け走るキングコング・ドランクドラゴン、そして秋山と馬場がいた。
板倉に、何となく嫌な予感がしたのはこの時だ。なぜかは分からない。
ただ、次の瞬間には先ほどまでの『黒』の下っ端が、標的を西野に変えていた。


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