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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

189[タイトル未定−5] ◆yPCidWtUuM:2005/11/18(金) 04:05:41
波田は諸々の状況から、この場での自分の立ち位置に関して判断を下すことにする。
白にも黒にもくみせずひとり動いてきた彼は自然に、過ぎるほどの用心深さを身に付けていた。
今日も収録もないというのに、不測の事態に備えて自らの武器となるギターを抱えてこの場に表れたほどだ。

 上田さんや有田さんは白ユニットに属している。彼らは井上さんの石のことで自分に声をかけるとき、
 自分たちの能力を隠そうとしなかった。こちらが黒ではないかと疑う様子のなかったところから考えて、
 おそらく自分が石を回収し、ふさわしい人間に配って回っていることは誰かから聞き知っているはずだ。
 話の出所はきっと川島さんあたりだろう。かといって白に勧誘しようという気もなさそうだし、河本さんと
 井上さんが自分の石の能力も知らないような状態である以上…

“この場で詳しいことを話したとして、自分が不利になったり、危害が加えられたりする可能性は低い”という結論を
出した波田は、あの夜に拾った透明な石をとりだして見せ、自分が黒いユニットに襲われたときの一部始終を
話して聞かせる。その話を聞いて少し考え込む様子を見せていた上田は、波田の持ってきた石を手にとって言った。


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