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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

150 ◆8zwe.JH0k.:2005/10/02(日) 16:39:04
「そういえば、佐久間さんザリガニいっぱい飼ってるんですよね」
「それが何?」
「黒に来てくれないと、あなたのザリガニを…」
「何する気だよ…!」
嫌な予感がし、額に冷や汗が浮かぶ。
「全部食べます」
何だって?それはゆゆしき問題だ…!
佐久間は少し困ってしまった。
自分は喧嘩は好きではないし、戦って勝てる自信も無い。相手が二人もいるなら尚更だ。
何より愛するザリガニたちが食べられてしまう。
とりあえずここから劇場はそう遠くはないし、ポケットに携帯も入っている。助けを呼ぶことは不可能では無かった。
相手に気付かれないようそっと携帯を取り出し、手を後ろに回したまま勘でリダイヤルのボタンを押す。
画面が見えないから誰に掛けているのか分からないがとりあえず三回押した時の相手に掛けてみようと思っていた。
カチ、カチ、カチ。丁度三回押したところで手探りで真ん中の決定ボタンを押す。

「何をしてるんですかっ!」
その時、一人の男が小さな火の玉を指先から出現させ、佐久間に向かって飛ばした。
「あわわっ、喧嘩は止めようって〜痛いだけだから…」
ふわり、と佐久間の手の平が火の玉に向けて翳される。
「この想い、伝われぇ〜っ」
ギリギリまで近づいて来た火の玉は、ポン、と可愛らしい音をたて、一輪の真っ赤なバラに変化し佐久間の手に落ちた。
自分には似合わないな、と佐久間は照れ笑いを浮かべる。男たちは頭の上にクエスチョンマークを浮かべているような間抜けた顔をしている。
その時、
『もしもーし、もしもーし?さっくん、どーしたぁ?』
癖のあるテノールボイスが携帯を通して小さく聞こえた。
(や、ったー)
佐久間は小さくガッツポーズをした。親交もあり、何より石の能力者であるあべこうじこと阿部公二に電話が繋がったのはラッキーだった。
「よそ見するな!」


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