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【添削】小説練習スレッド【キボンヌ】

140本スレ224@鈴虫3:2005/09/24(土) 01:08:25
そう言ってジーンズのポケットをまさぐった三村だが、出てきたのはひしゃげたタバコの箱のみだった。
いつもなら減ったタバコの隙間に入っているのだが、今日に限って目当てのライターはない。
どうやら昨晩飲みに行った店にでも置いてきてしまったようだ。


「…入ってねぇわ」
「入ってねえって…どーするよ」
「高橋…って今いねえんだった」


ヘビースモーカーとまではいかないが、タバコが吸えないとそれなりに困る二人は顔を見あわせた。
タバコそのものなら自販機に買いに行けばいいが、ライターとなるとちょっと面倒だ。
しかたなく、廊下でスタッフにでも声をかけてみるか、と立ち上がろうとした三村に大竹が言う。


「お前アレは?アレで何とかなんねーの?」
「アレ?あー、石?」
「おー、アレで『ライターかよ!』とかってツっこめばいいんじゃね?」
「…お前、そのツっこみができるボケしろよ?」
「無理」
「じゃあ俺も無理だから、っていうかピューって飛ぶぞライター、ピューって」
「軽めに言えばいいだろ…あ、『秋の夜に 鳴いてる鈴虫 焼いてみる』は?」
「『なんでだよ!なんで焼いたの?焼かないでよ〜鈴虫を〜』…いや、これ『ライター』とかねえから」
「それ『なんで焼いたの?ライター?』とかにすればいいんじゃね?」
「あー、けどその『なんで』は『何使って』って意味じゃなくて『どうして?』の意味だけどな」
「細けぇよ、いいよ、いけるよ」
「…しょーがねーなー…」


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