[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
念を使わせてみよう小説スレッド
97
:
1
:2004/11/25(木) 18:32
「というか私には理解不能です。
狐さんにこれほど良くして貰って、何が不満なんですか?」
不思議そうにしぇりーちゃんが訊ねる。
「不満は無いけど…
その、えーっと、僕としては、あの人とは対等な立場でだね…」
見下されたくない。
哀れまれたくない。
情けをかけられたくない。
僕を、一人前の一人の人間として見て欲しい。
そんな事は、ただの我侭というのは分かっているけど。
「…狐さんの事、好きなんですか?」
…………。
……………………。
「わはははははは!
おもれーこというなーおめー!!」
動揺のあまり口調がかなり変わってしまった。
ストレートだ。
160kmストレートど真ん中の直球だよ、しぇりーちゃん。
その剛速球に僕はもうノックアウト寸前だ。
「ま、薄々感づいてはいましたけどね。
ですがそれなら…」
すっと、僕を指差すしぇりーちゃん。
「やっぱり、お兄さんは私の敵です」
敵?
何でさ?
こいつまさかまだ僕を殺すのを諦めてなかったのか?
「そういえば、しぇりーちゃんと狐さんはどこで知り合ったの?」
かなり気まずくなったので、僕は話題を変える事にした。
「仕事です」
仕事。
それってやっぱり、一般の中学生としての仕事ではなくて―――
「…しぇりーちゃんは、その、いつから仕事を……」
そこまで言って僕は後悔した。
僕は何て事を聞いてるんだ。
こんなの、僕が訊ねるべき質問じゃ無い。
「二年前です」
二年前って、今でもまだ十分子供なのに、そんな小さい時からあんな事を!?
していたのか、
させられていたのか、
したかったのか、
したくなかったのか、
どっちでもなかったのか、
どうでもよかったのか。
「…?
ああ、余計な同情なら結構ですよ。
別に、私は私の仕事にさして何たる感慨はありませんから」
事も無げに、しぇりーちゃんは言った。
何の感慨も無い?
嘘だ、そんなの。
そりゃあ、今はそう思えるのかもしれない。
だけど、君にも最初の頃はあった筈だ。
その時にも、君は本当に何も感じなかったのか?
感じないように、育てられていたのか?
「お兄さんには理解出来ないでしょうけど、
『禍つ名』ってのは、そういう領域なのです。
そういう世界なのです」
殺す。
理由さえ有れば、理由さえ無くとも、人を、人でなくとも。
それが『禍つ名』。
それが『人吊詩絵莉』。
そして多分狐さんも。
地獄。
正にこの世の地獄だ。
血で血を洗い、死で死を贖う、血と死で血に塗れた死に塗れな、
魑魅魍魎が右往左往に東奔西走へ跳梁跋扈な掃き溜めの世界。
命など、そこには微塵の価値も無い。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板