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念を使わせてみよう小説スレッド
8
:
1
:2004/11/09(火) 23:59
「いやー、楽しかったな少年」
山盛りのヌイグルミを両手に抱え、着物の女性が満足そうな顔を見せた。この女、僕の
財布が底をつくまでUFOキャッチャー続けやがった。しかし、出会った時から徹頭徹尾
無愛想だったこの女性がこんな顔する
「せめてもの礼だ、これやるよ」
山盛りのヌイグルミを僕に差し出す女性。
「いやこれそもそも僕のお金で取った物ですし、こんなにヌイグルミあっても嫌がらせに
しかなりません。ていうか、ヌイグルミいらないなら何でUFOキャッチャーなんかし
たんですか」
僕は溜息をつきながらそう答える。
「分かってないな。UFOキャッチャーの本質は、握力の弱いアームや、引っかかりの少
ないヌイグルミ、それら難攻不落の城砦に挑んでヌイグルミを奪取するのが醍醐味なん
じゃないか」
うるせえよ。人の金で遊んで知ったげに語るな。
「兎に角、これで満足してくれましたね。ではこれで」
そう言って、僕は帰ろうとする。
「おい、待てよ。最近は物騒だから、俺が送ってやるって言ったろう?」
「いえいえ、これでも僕は北斗神拳の使い手でして、お気遣いは無用です。では今度こそ
さようなら」
勿論そんな拳法など使えないが。
「すぐバレる嘘つくなよ。本当に大丈夫なのか?」
多分あんたといるよりは安全だ。
「はい、大丈夫です。ではお気をつけて」
今度こそ、ゲームセンターから出ようとする。
「ちょっと待ちたまえ少年」
女性が後ろから声をかけて来た。
「まだ何か用があるんですか?」
僕は苛立たしげにそう返した。
「こんないい女に出会っておきながら、名前の一つも聞いていかないのかい?」
何をいけしゃあしゃあと。悔しいことに美人という点については反論しようが無いが。
「結構です。僕は、余計な人間関係は出来るだけ作らない主義なので」
「おいおい、若いうちからそんなだとこれから先苦労するぞ?まあいいや、いやだと言っ
ても教えてやる。俺の名前は外法狐。狐娘と呼ぶ奴もいるがね。覚えておいて損は無い
名前だぞ」
覚えて損は無い、ですか。僕はついさっき、あなたのお陰で3500円損しました。
「苗字が外法で、名前が狐さんですね。分かりました。走馬灯の時には何とか名前が出て
くるようには努力してみます」
鳥のように、三歩歩いて速攻で忘れてやる。
「ふむ。それは嬉しいな、少年。で、君の名前は何だい?」
外法狐さんが僕の顔を覗き込む。
「宝が苗字で名は擬古、タカラギコですよ」
偽名で答えてやろうかとも思ったが、本名を教える事にする。まあ、名前を教えたくら
いでどうって事あるまい。
「タカラギコ。いい名前だな、少年。まあ、せいぜい帰りは気をつけてな」
外法狐さんがポンと僕の右肩に手を置いた。
「言われなくともそうしますよ」
そして、僕と外法狐さんはゲーセン前で別れるのだった。
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