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念を使わせてみよう小説スレッド

701:2004/11/22(月) 01:57

「つーかさ、少年。
 君はどうしてこいつに命狙われてたんだ?
 何か人に恨み買うような事でもやったのか?」
 狐さんが僕の方に向く。
「いえ… それがさっぱりなんですよ。
 モナカさん…僕がこの前振った女の子の差し金かなとも思ったんですが、
 それだと時間的に矛盾が生じますし、かといって他に理由も見当たらないんです」
 僕は答えた。
 本当に、誰がどういった理由で僕なんかに殺し屋を雇ったのだろう。
 僕なんか殺して、何の得になるっていうんだ?
「そうか…
 しぇりー、お前の依頼主はどんな感じだった?」
 狐さんが今度はしぇりーちゃんの方を見る。
「あ、あの、それは流石に…」
 口ごもるしぇりーちゃん。
 まあ、殺し屋が簡単に依頼主をバラすような事は出来まい。
「いいじゃん。 どうせ契約は破棄されたんだろ?」
「…ですけど、私もよく分からないのですよ。
 実際に顔をつき合わせて契約はしてませんし、電話にも変声機が使われてましたし、
 身辺を調べようとしても、なかなか尻尾は掴めませんでしたし…」
 手がかり無し、か。
 僕みたいな一般人を殺す為に殺し屋を差し向けるなんて、どこの酔狂な奴だよ。

「…!」
 と、狐さんがいきなり足を止めた。
「? どうしました、狐さん?」
 僕は狐さんに声をかけた。
 急に立ち止まったりして、一体どうしたんだろう。
「まさか…!
 いや、“もうそれしか考えられない”!」
 突然、狐さんが物凄い形相で僕の肩を掴んだ。
「ちょッ、狐さん!?」
 道端で押し倒そうとするなんて強引な人ですね、と冗句の一つでも言おうと思ったが、
 その鬼気迫る表情を見て何も言えなくなる。
「少年、君の家はどこだ!」
「え…? もうすぐそこですよ?
 その通りの角を右に曲がって左手に…」
 僕が説明を終えないうちに、狐さんは飛燕の如き勢いで僕の家に向かって疾走した。
 おいおい、何ですかこれは?
 お父さん、息子さんを僕に下さいとかそういうオチですか。
 いや狐さん、そういうお付き合いをするのはまだちょっと早い…


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