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念を使わせてみよう小説スレッド
6
:
1
:2004/11/09(火) 23:58
夕暮れの街角、僕は家路を急いでいた。最近この街を賑わしている連続猟奇殺人事件。
犠牲者にそれらしい関連性は無い事から、無差別殺人と予想されている。あえて関連性を
挙げるとするならただ一つ、いずれもが人間とは思えない程の力で惨殺されているという
事。その犠牲者はすでに20人の大台を突破したらしい。確率的には僕がその犯人に襲わ
れる確率は交通事故に遭うより少ないのだろうが、それでも用心に越した事はない。君子
危うきに近寄らず。面倒事からは出来る限り遠ざかっておくに限る。
「ちょっと、そこの少年」
いきなり、横から声を掛けられた。女の人の声だ。
「道を尋ねたいんだが、いいかな」
見ると、そこには着物を着た女性が立っていた。落ち着いた感じの色を基調とした、や
やくたびれた感のある和服。動きやすくする為か、裾にはかなり深めのスリットを入れて
いる。背は、174cmある僕よりも少し高い。厚底の靴を履いている風でもないから、
デフォルトで背が高いようだ。年齢は20代の前半から中盤といった所か。髪は染めてい
るのか元々白髪なのか、雪のような白。腰に掛かりそうな程長い髪は後ろで纏められてい
る。顔は…やや表情に乏しいが、かなりの美人だ。
「そういう説明の為の心理描写はいいから。俺も、暇を持て余してる訳じゃないんだ。」
うわ、俺女だ。着物姿の俺女だよ。もしかして、もしかしなくても、これってイタい人
との歴史的遭遇の決定的瞬間ってやつなのか?
待て、まさかこの人ってもしや…!
「うわあああ!身包み置いて行きますんで命だけは助けて下さい!!」
僕は会心の土下座をかました。やばいよやばいよ。まさかこんな所で連続猟奇殺人犯に
会うなんて。父さん、母さん、先立つ不幸をお許し下さい。
「馬鹿者。こんないたいけな少女を前にして誰が連続猟奇殺人犯だ。第一、これから殺す
相手に道を尋ねる殺人鬼が何処にいる」
前半の部分には全く同意できないが、後半は成る程その通りだ。
「あ、そうですか。それは失礼しました」
立ち上がり、裾についた土を払う。よかった。どうやら明日の朝刊の一面に僕の顔写真
が載るような事態にはならないらしい。
「まったく何て礼儀知らずな少年だ、君は。まあいい、この辺りでUFOキャッチャーの
あるゲームセンターを探しているんだが、何所にあるのか知っているか?」
着物を着た人から、UFOキャッチャーだのゲームセンターだのの横文字を聞くのは何
か違和感がある。てかあんたゲームセンターって、『暇を持て余してる訳じゃないんだ』と
言っておきながら、暇を潰す気満々じゃねえかよ。
「ああ、それならここから東の方に500メートルも行けば商店街が見えますから、そこ
に行けばゲーセンくらいゴロゴロしてますよ」
東を指差しながら、僕は答える。
「東の、どっちだって?」
「ですから、あっちです」
しっかり指を差して教えてやっているのに何で理解できないんだ。お前は響良牙か。獅
子咆哮弾でも撃ってろ。爆砕点穴でも撃ってろ。
「今時らんま1/2なんて分かる奴は少ないだろ」
あんた分かるのかよ。
「面倒臭い。折角だからそこまで案内してくれよ」
「何が折角だからですか!」
お前はコンバット越前か。青い扉でも選んでろ。
「いいから」
無表情のままそう告げる女性。
「だから何がいいからなんですか!」
無愛想なくせに人懐こい。どうやら僕は、連続猟奇殺人犯よりももっと厄介な相手に捕
まってしまったらしかった。
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