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念を使わせてみよう小説スレッド
59
:
1
:2004/11/19(金) 09:56
!!!!!!!!
次の瞬間、轟音と共にロードローラーがぶっ飛ばされた。
ロードローラーはさっきヂャンが操っていた時以上の速さで水平に滑空し、
その軌道上にいたヂャンを巻き添えにして地面に激突する。
ヂャンは見事にロードローラーの下敷きになり、
文字通り人間押し花となって地面に赤黒い染みを遺した。
「『不死身の肉体(ナインライヴス)』」
ネーノは、自分の目を疑った。
そして次に、目の前の化物の存在を疑った。
馬鹿な。
こいつは今、間違い無くロードローラーに押し潰された筈だ。
それなのに、どうしてこいつは生きているのだ…!
「いやー、驚いた。 だけどそれだけだな。
その程度じゃ、この俺は殺せない」
殆ど無傷の状態で、外法狐は『刺突寸鉄』によって動きを止められた場所に佇んでいた。
もしかしたら、体に受けた損傷よりも、着物の傷の方が大きいのかもしれない。
「ば…ば、ば… 化物… この化物ォ!!」
今にも発狂しそうな勢いで、ネーノが外法狐に向かって叫んだ。
「あー、そんな台詞はとうの昔に聞き飽きてるんだ。
遺言を遺すなら、もっと気の聞いた事を言ってくれよ」
外法狐が「ふんッ」と気合を入れると、彼女の影に刺さっていた針が一本残らず抜け落ちた。
純粋な暴力だけで、ネーノの『刺突寸鉄』の呪縛を引き剥がしたのである。
「ま、待て! 待ってくれぇ!
もうお前の前には二度と姿を見せない!
だから命だけは助けてくれ!!」
ネーノは後悔していた。
自分は、何て相手に喧嘩を売ってしまったのだろう。
かつて『鬼祓』の上役からくどいほど聞かされていた言葉。
『外法狐とは、何があっても敵対するな』。
あれは本当だったのか。
加えて、こうも聞かされていた。
外法狐には、半端な作戦や小細工など何の役にも立たない、と。
あいつが、外法狐が戦う事が、
それ自体が既に戦術であり戦略であるレベルにまで昇華しているのだ、と。
今、はっきりと分かる。
この女はもう自然災害と同じなのだ。
そもそも人間が太刀打ち出来るような存在ではなく、
いかにして被害から逃れるかの対策を立てるしかない、
そんな絶対的な暴力の権化なのだ。
自分達が生き残るには、一目散に逃亡するしかなかったのだ。
そして外法狐の中では、『殺す』と言った時点でネーノとヂャンの死は確定している。
そんな相手に、命乞いなど通用する筈も無い。
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