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念を使わせてみよう小説スレッド
55
:
1
:2004/11/17(水) 17:17
「で、俺は『何の用だ』って聞いてるんだよ。
そっちから勝手に押しかけて来て、こっちの質問には無視(シカト)か?」
外法狐が腕を組んだままで口を開いた。
「口の減らない奴ヂャン。
まあ、冥土の土産に教えてやるヂャン」
ヂャンが外法狐との間合いを固持したまま問いに答える。
「お前も知ってると思うけど、この街の連続猟奇殺人事件は『魔断(まこと)』の一味の仕業ヂャン。
『魔断』はこの件とは直接関係無くて、
『冥界の支配者(ネクロマンサー)』だけが勝手に暴走してるみたいだけど、
そんな事は大した問題じゃ無いヂャン。
『禍つ名』の二位である『魔断』の一員が、この街で好き勝手している。
これが最も重要な事なんヂャン」
説明を続けるヂャン。
「けッ、ちゃちい縄張り争いってやつかよ」
鼻で笑う外法狐。
「事はそんなに浅くないヂャン。
これはつまり、お互いに不干渉が暗黙の了解になっている、
『禍つ名』どうしが戦うだけの立派な大義名分になるヂャン。
つまり、ここで『禍つ名』の二位である『魔断』の一員を俺達が倒せば、
俺達『鬼祓』の株が大幅に上昇するって事ヂャン」
「で?
それがこの俺に何の関係がある」
「ここまで言えば分かってる筈じゃネーノ?
案の定、俺達のようにこの街には他の『禍つ名』が集まりつつある。
表面上は波風立ってはいないけど、『禍つ名』は決して仲良しこよしの集まりじゃないんじゃネーノ。
隙あらば、その地位をひっくり返してやろうと考えてるんじゃネーノ。
そう、今ここで『外法』であるお前を殺せば、
『魔断』を倒すのと同様『鬼祓』の名を上げる事が可能なんじゃネーノ。
『魔断』を押しのけて、俺達が『禍つ名』の二位になるのも夢じゃねえんじゃネーノ」
ネーノが外法狐を見据えた。
その目には、らんらんと殺意が宿っている。
「やめとけ。 お前らじゃ俺の相手にはならない。
そんなヘボい功名心で命を落とすなんざ、割りに合わねえぞ?」
それでも、外法狐はその自信満々の態度を崩す事無くそう言い切った。
「やってみなくちゃ分かんないんじゃネーノ?」
外法狐の言葉を挑発と受け取り、ネーノがあからさまに激昂する。
その表情は、今にも外法狐に噛み付かんばかりだ。
それはヂャンも同様である。
「…実は今日、友達にきつい事言われてな。
あんまり人殺しなんてしたい気分じゃないんだ。
ここでお前らが回れ右して帰るってんなら、俺はお前らを追わない。
どこへなりとも行くがいいさ。
だけど襲われて無抵抗のまま殺される程、俺だって優しくないぜ?」
外法狐が組んでいた腕を下ろした。
相変わらず何の構えも取らないまま、しかしその体は着実に念で戦闘態勢へと移り変わっていく。
「はは! もう勝ったつもりヂャン!
勝てるとでも!
1対2のこの圧倒的不利の状況で、お前が俺達に勝てるとでも!?
笑える冗句ヂャン!
腕と足を切り落として、犯し尽くした後で殺してやるヂャン!」
ヂャンが下卑た笑みを浮かべて外法狐を嘲笑った。
対して外法狐は、無表情のまま二人を見据える。
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