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念を使わせてみよう小説スレッド

471:2004/11/16(火) 01:33

 狐さんの拳が、僕の顔面を捉えた。
 物凄い力。
 僕はその勢いに耐え切れずに張り倒される。
 その拍子で置かれていた机や椅子も一緒に巻き込まれ、大きな音を立てて床に倒れた。
「……。
 気が済みましたか、狐さん」
 偽物の体だから、本物の痛みなんて感じれない。
 偽物の心だから、本物の痛みなんて分からない。
 だから、ちっとも痛くない。
 ちっとも……痛くなんてない筈なんだ。
「見損なったよ、お前」
 『少年』でもなく、『君』でもなく、冷たい声で僕を『お前』と呼んだ。
 離別の証。
 別離の証。
「お前が誰と付き合うのかはお前の自由さ。
 告白されたからって、必ずそいつと付き合わなければいけないって法律も無い。
 振る振らないはお前が決めても誰も文句は言わない。
 『好意を持ってくれた奴全てと付き合え』なんて、トチ狂った理屈だしな。
 だけど、だけどな、
 お前のコンプレックスの八つ当たりに、
 関係無いあの娘を巻き込むんじゃねえ!!」
 体の芯まで突き抜けるような狐さんの怒声が美術室に響く。
 うるさい。
 あなたに何が分かる。
 あなたに僕の、何が分かるっていうんだ…!


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