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念を使わせてみよう小説スレッド

371:2004/11/15(月) 15:51

「随分と騒々しいお目覚めだな。
 恐い夢でも見たのか?」
 知らない部屋に、知らない男が立っていた。
 ここはどこだ?
 僕は、確かあのエキセントリックな少女と戦った後道端でぶっ倒れて…
「念は言ってみれば生命力の塊だ。 あまり無闇に使いすぎるな。
 でないと、今回みたいに気絶する事になるぞ?」
 フーン顔の男が僕に水を差し出す。
 変な薬が入ってはいないかと躊躇もしたが、
 僕に何かするつもりなら倒れている間にやってるだろうし、
 何より激しい喉の渇きに耐えられずに、一気に水を飲み干す。
 しかしこれで急に気絶してしまった理由が分かった。
 いくら念とはいえ、無尽蔵に力を引き出せるようなうまい話は無いという事だったのか。
 考えてみれば当然だが。
「…あの、ここは」
 僕は男に訊ねた。
 僕は一体どういう経緯で、ここに寝かされているのだろう。
 …まさか!?
「ま、まさかあなた、ウホッ、いい男!?」
 僕はとっさに身構えた。
 お尻は痛くないから、どうやらまだ菊の純潔は守られてはいるらしい。
 だが、今ここでこの男が行為に及ばぬ保証など何も無い。
「やらないか… って、そんな訳あるか!」
 ノリ突っ込みで返すフーン顔の男。
 よかった。
 こんな見ず知らずの相手とクソミソテクニックなんて、洒落にならな過ぎる。
「ここは俺達の住処(ヤサ)だ。
 取り敢えず、今の所俺達は君の敵ではないから安心していいよ、
 宝擬古(タカラ ギコ)君」
 …タカラギコ。
 そうだった。僕の名前はそれだった。
 いや、そんなことよりも…
「…どうして僕の名前を知ってるんです?」
 僕の記憶が正しければ、こんな男に僕の名前を教えた覚えは無い。
「悪いとは思うが、学生手帳を見させて貰った。
 私立二番組高校2年B組所属、タカラギコ。 間違い無いね?」
「ええ、まあ…」
 間違ってはいない。
 僕の名前はタカラギコ。
 例えそれが偽りなのだとしても、全員が嘘を真実と錯覚すればそれは本物と変わらない。
 そもそも、僕に本物などあったっけか。
「…それで、どうしてあなたは僕をこんな所に?」
 見た感じ誘拐の類と言う訳でもなさそうだ。
 それなのに僕みたいな赤の他人を連れ込むなど、酔狂としか言いようが無い。


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