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念を使わせてみよう小説スレッド

321:2004/11/15(月) 02:28



「!!!」
 しぇりーちゃんの特大チャクラムが、僕の首を捉えた。
 その小柄な体からは信じられない程の膂力。
 衝撃に耐え切れず、僕は吹っ飛ばされる。
「なッ…!?」
 しぇりーちゃんは、狼狽を隠そうともせずうろたえた。
 そう、しぇりーちゃんのコンクリートすら切り裂く特大チャクラムは、
 確実に僕の喉元に命中した筈だ。
 だが、“僕の首は繋がったまま”だった。
「……」
 僕は首を押さえながら立ち上がる。
 斬れこそしなかったものの、衝撃を防ぐ事は出来なかった為、ダメージはある。
 恐らく、狐さん本物の『不死身の肉体(ナインライヴス)』ならば、
 今の攻撃など屁でも無かったのだろう。
 まあ、劣化コピーにしては上等といった所か。
「あ、ありえません、こんな―――」
 今起こった現象が信じられないのか、しぇりーちゃんが今度こそ僕の体を切り刻もうとする。
 一閃。
 二閃。
 三閃。
 しかし、僕の体はそれでもバラバラにはならなかった。
 ただ、くどいようだがインパクト時の衝撃はしっかりある為、
 僕は斬撃の勢いそのままに宙を飛んで壁に叩きつけられる。
「…こいつはいいや」
 僕は驚嘆した。
 頑丈なだけでなく、体中に力が満ち溢れてくる。
 今の僕なら、岩だって叩き割れるだろう。
 劣化コピーで、これ。
 だとすれば、狐さんは一体どれ程の力をその身に宿しているというのか。

「い、痛くないんですか!?」
 自分で僕を傷つけておきながら、しぇりーちゃんが目を見開きながら訊ねた。
「…痛い?」
 痛い。
 それって、今僕が感じている感覚でいいのだろうか?
「はは、どうなんだろう。
 痛いって、これで合ってるのかな?」
 僕は偽物しか作れない。
 だから、感覚も偽物。
 それを感じる心も偽物。
 だから痛いという感覚だって、きっと誰かの偽物。
 偽物の体だから本物の痛みを感じれない。
 偽物の心だから本物の痛みが分らない。
 教えてくれよ。
 痛がる真似って、こんな感じで正解なのか?
「し、質問を質問で返さないで下さい!
 理解出来ません!
 あなたは、本当に理解出来ません!
 何なんですかその念は!?
 何なんですかその体は!?
 何なんですかその心は!?
 分りません!
 分りません!
 不安です不定です不純です不明です不快です!」
 不安定で不完全で不愉快。
 それはその通りだよしぇりーちゃん。
 だって、僕は偽物なんだから。
 何一つ本当のものなど持ってやしないんだから。
 そこに安定や秩序が在るなんて考える方がどうかしてる。
「いいです!
 もうどうでもいいです!
 斬って抉って叩き潰して、それであなたとはお別れです!」
 再び突進してくるしぇりーちゃん。
 あの特大チャクラムを喰らった所で、一撃で倒されるような事は無いだろうが、
 それでも黙ったまま攻撃を受けてやる程僕もお人好しじゃない。
 視力並びに動体視力が強化されている為、
 しぇりーちゃんの体術も何とか見極める事が出来る。
 紙一重で、斬撃を回避。
 そのままカウンターの形でパンチを放つ。
 よし、当たっ…


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