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念を使わせてみよう小説スレッド
263
:
1
:2005/04/12(火) 00:28:10
「――――! なあ!?」
そしてそれは、兄者にとって八頭身が何よりの天敵であることを示していた。
兄者の糸は全く意味を為さない以上、兄者にはいかなる攻撃の手段も残されてはいなかった。
「くそ、こんなことが……!」
兄者は即座に退却を選択した。
自分や弟では、こいつに勝てない。
他のレモナやウララーならば、こいつに勝てる可能性は十分にある。
何より、こいつは手負いだ。
ならばここは一旦退いて、他の奴に任せるのが得策だ。
「逃さないよ、1さ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
しかし――八頭身は体の怪我を一切感じさせないような速度で、兄者目掛けて突進してきた。
周囲に張り巡らされた糸も、凍ってしまって全く罠の役目を果たさず、
八頭身は一直線に兄者に向かってくる。
「こ、この――化物がぁ!!」
兄者が必死に糸を放つも――それが完全に無意味であることは彼自身が一番よく分かっていた。
糸は正確に八頭身の急所に巻きつくが、巻きついた端からはかなく砕け散る。
何も、八頭身を止めることは出来なかった。
「来るな! 来るな!
来るなぁ!!」
兄者と八頭身との距離がみるみる縮まっていく。
そして八頭身が残った方の腕を兄者に伸ばして――
「捕まえた」
八頭身の腕が、がっちりと兄者の頭を掴んだ。
「な……!
うわあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
兄者の顔がみるみる凍っていく。
渾身の力を込めて八頭身の手を振り払おうとするも、
八頭身の手は万力の如く兄者の頭を掴んで放さなかった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
兄者の叫びが夜の森に響く。
しかし、助けは誰一人として駆けつけることは無かった。
「…………!」
兄者の頭部が完全に凍り――そして全身が連動して氷結する。
まるで氷細工のように、兄者の体は死ぬ直前と同じままの姿で固まっていた。
「ああ〜〜〜〜〜1さん1さん。 何て可愛いんだ〜〜〜〜〜」
八頭身が兄者を抱きしめようとするが、しかし、兄者の体はその圧力に耐え切れずに四散した。
凍った兄者の体の破片が、そこらじゅうにまき散らされる。
「あれ? 1さん……1さん?
ああ〜〜〜〜〜〜〜!
またやっちゃったよお!
今度こそは、優しくしようと思ったのにいいいいいいいいいい!」
八頭身の後悔の叫びは既に兄者には聞こえていなかった。
「ごめんね1さん、ごめんねごめんねごめんね。
僕もこんなことは嫌なのに、ついやってしまうんだ。
でも、君なら許してくれるよね?
ごめんね1さんごめんね……」
誰も聞く者のいない八頭身の懺悔が繰り返される。
余談だが――彼が言うところの1さんは、もうこの世には存在していない。
彼が、1さんに拒絶された時に、思い余って殺してしまっているのだ。
1さんは、もう八頭身の心の中にしか存在していない。
しかし――八頭身はそのことを、本当に理解しているのだろうか?
「ごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さん
ごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さん
ごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さんごめんね1さん……」
八頭身のその言葉だけが、闇の中でこだまし続けるのだった。
〜続く〜
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