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念を使わせてみよう小説スレッド

2461:2005/01/16(日) 03:15

「!?」
 その時、銃声と共に男の胸に真っ赤な血の花が咲いた。
 驚愕に包まれる会場。
 馬鹿な!?
 襲撃者は全て排除した筈なのに!
「―――――!」
 その場の全員が目を見開いた。
 男を撃ったのは、さっき俺が話していた男の妻である女性だったのだ。
「!!!」
 続けて、女性は自分の胸に抱える我が子の頭を拳銃で撃ち抜いた。
 西瓜のように飛び散る頭部。
 その余りの凄惨さに、その場の誰もが目の前の現実に思考が追いつかない。
「な―――」
 俺でさえ、女性の行動に絶句してしまっていた。
 何故だ!?
 どうして、母親が自分の子供を殺す!?
「あんた、何やってるんだ!!」
 やっと俺の口から出せたのは、そんな陳腐な台詞だった。
「ふ… うふ…」
 女性が俺の言葉などお構い無しに、わなわなと肩を震わせる。
「うふふふふ。
 あはははは。
 あはははははははははははははははははははははははははは!!」
 女性は笑った。
 狂ったように。
 否、既に狂っていた。
 でなければ、自分の子供など殺せるものか。
「やっと… やっと復讐が果たせたわ!
 いい気分だわ。
 とてもとてもいい気分だわ!
 あはははははははは!」
 女性は笑い続ける。
 狂いながら、笑い続ける。
「復讐だと…?」
 俺は呟くように訊ねた。
「ええ、そうよぉ。
 ずうっと前から考えていた復讐。
 知ってた?
 この男はねえ、私を自分のものにする為に、私の両親の会社を破産に追い込んだのよ?」
 くすくすと笑いながらも、女性は俺の質問に答える。
「両親に莫大な借金を負わせて、その肩代わりを条件に私との結婚を迫る。
 当然、拒否権なんて無い。
 あはははは、凄い下種野郎でしょう?
 私のお母さんなんて、心労で自殺までしたんだから!」
 男を殺したばかりの女性の目には、まだ怒りの炎が渦巻いている。
 復讐を成し終えても未だ冷めやらぬ怒り。
 それだけが女性を支えているようでもあった。
「…だったら、どうして今殺した。
 今じゃなくても、いくらでも殺す機会はあった筈だ」
「普通に殺すだけで、私の気が治まると思う?
 そんな訳ないわよね。
 もっと、もおっと絶望を味わってから死んでもらわなくちゃ、割に合わないわ。
 だから、わざとこの人の敵に身内の情報を漏らして、
 殺し屋とかが送ってくるように仕向けたんだから」
 …そうか。
 情報の漏洩の元は、この女だったのか。


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