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念を使わせてみよう小説スレッド
246
:
1
:2005/01/16(日) 03:15
「!?」
その時、銃声と共に男の胸に真っ赤な血の花が咲いた。
驚愕に包まれる会場。
馬鹿な!?
襲撃者は全て排除した筈なのに!
「―――――!」
その場の全員が目を見開いた。
男を撃ったのは、さっき俺が話していた男の妻である女性だったのだ。
「!!!」
続けて、女性は自分の胸に抱える我が子の頭を拳銃で撃ち抜いた。
西瓜のように飛び散る頭部。
その余りの凄惨さに、その場の誰もが目の前の現実に思考が追いつかない。
「な―――」
俺でさえ、女性の行動に絶句してしまっていた。
何故だ!?
どうして、母親が自分の子供を殺す!?
「あんた、何やってるんだ!!」
やっと俺の口から出せたのは、そんな陳腐な台詞だった。
「ふ… うふ…」
女性が俺の言葉などお構い無しに、わなわなと肩を震わせる。
「うふふふふ。
あはははは。
あはははははははははははははははははははははははははは!!」
女性は笑った。
狂ったように。
否、既に狂っていた。
でなければ、自分の子供など殺せるものか。
「やっと… やっと復讐が果たせたわ!
いい気分だわ。
とてもとてもいい気分だわ!
あはははははははは!」
女性は笑い続ける。
狂いながら、笑い続ける。
「復讐だと…?」
俺は呟くように訊ねた。
「ええ、そうよぉ。
ずうっと前から考えていた復讐。
知ってた?
この男はねえ、私を自分のものにする為に、私の両親の会社を破産に追い込んだのよ?」
くすくすと笑いながらも、女性は俺の質問に答える。
「両親に莫大な借金を負わせて、その肩代わりを条件に私との結婚を迫る。
当然、拒否権なんて無い。
あはははは、凄い下種野郎でしょう?
私のお母さんなんて、心労で自殺までしたんだから!」
男を殺したばかりの女性の目には、まだ怒りの炎が渦巻いている。
復讐を成し終えても未だ冷めやらぬ怒り。
それだけが女性を支えているようでもあった。
「…だったら、どうして今殺した。
今じゃなくても、いくらでも殺す機会はあった筈だ」
「普通に殺すだけで、私の気が治まると思う?
そんな訳ないわよね。
もっと、もおっと絶望を味わってから死んでもらわなくちゃ、割に合わないわ。
だから、わざとこの人の敵に身内の情報を漏らして、
殺し屋とかが送ってくるように仕向けたんだから」
…そうか。
情報の漏洩の元は、この女だったのか。
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