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念を使わせてみよう小説スレッド

241:2004/11/13(土) 01:38

「…殺したんですか?
 その報酬が、そのお金なんですか?」
 何を、とは僕は言わない。
 狐さんも、何が、とは聞かない。
「いいや、これは違う。 これは殺しの金じゃないよ。
 殺しの金なんかで、君に飯を奢ったりはしないし、
 俺は金の為に殺しなんかしない」
 それは本当なのか。
 嘘をついているんじゃないのか。
 確証なんて無い。
 保証なんて無い。
 なのに、僕は、何故かそれを聞いて安心した。
「…分かりました。 信じますよ、狐さん」
 僕は狐さんの目を見る。
「ありがとう。 信じてくれて嬉しいよ、少年」
 狐さんが真っ直ぐに僕の目を見つめ返した。
 …信じて、いいんですよね、狐さん。
 あなたは、金の為に人を躊躇無く殺せるような人でなしじゃないんですよね。

「さて、こんなもんか。
 言っておくが、今のはほんの一例に過ぎないからな。
 念能力者でも真っ当な暮らしを送っている奴なんて幾らでもいる。
 今挙げたのは、悪い見本ってやつだ。
 なるべくなら、こんな世界に踏み込むなよ」
 狐さんがそう言って微笑んだ。
 まるで、我が子を見る母のように。

「お待たせしましたー」
 丁度話に一区切りがついた所で、ウエイトレスさんが注文した食事を運んで来た。
 カレーライスにサンドイッチにハンバーグに… そのいずれもが狐さん一人によるものだ。
 実際にこうして注文したものを目の前にすると壮観である。
 本当に、狐さんといえどこれだけの量を食べきれるのか?
「お、来た来た。
 それじゃあ少年、難しいお話は一旦中止だ。
 こっからは楽しい話しながら飯にしようぜ」
 狐さんが待ちかねたとばかりに箸に手を伸ばした。


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