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念を使わせてみよう小説スレッド

2341:2005/01/14(金) 00:49

「で、でも、その『妖滅』は『D』っていうのが狙いなんでしょう?
 なのにどうして僕達なんか…」
「簡単さ。
 『妖滅』は『D』の退治と同時に、情報の隠匿も依頼されてんだろ。
 だから目撃者の君達を殺そうとした。
 ここに来るまでにも、いくつか死体が転がってたからな。
 多分『妖滅』か、それかそいつらを追っ手と勘違いした『D』の仕業だろ」
 …!
 冷や汗が流れる。
 既に、犠牲者が出てしまっていたのか。
 だとすれば、もう何人死んでしまっているのだろうか?
「いいか少年。
 もうここは試験会場なんかじゃない。
 戦場だ。
 ここには倫理や道徳や正義なんてのは存在しない。
 狩る者と狩られる者、殺す者と殺される者、奪う者と奪われる者、
 生きる者と死ぬ者だけだ。
 覚悟を決めろ。
 でないと、死ぬぜ?」
 戦場―――
 まさか、成り行きで参加したハンター試験が、こんな事になるなんて。
「…!
 そ、そうだ!
 誰かに助けを…」
 僕は携帯電話を取り出して、そこで電池が切れている事を思い出した。
 糞。
 こんな時にタイミングの悪い…!
「電話なんか無駄だぜ。
 さっき俺も試してみたが、どうやら妨害電波を撒かれてる」
 妨害電波。
 まあ考えてみれば当然だよな。
 それぐらい、当然の準備としてしているだろう。
「…ハンター協会の人が、助けに来てくれますかね?」
「当てにはならないだろうな。
 連中事なかれ主義だから、異常を察知しても黙殺してる筈だ。
 よしんば救助が来たとして、『妖滅』相手じゃどうしようもねえ。
 死体が増えるのが落ちさ」
 首を横に振り、狐さんが答える。
「…その、『妖滅』ってのはそんなに強いんですか?」
 何て愚問なのだろうか。
 その答えは、先程の狐さんとレモナさんとの戦いで、
 これ以上無い位に証明されているというのに。
「強いね。
 伊達に『禍つ名』の一位に君臨し続けちゃいねえよ。
 そうだな…
 例えば二位の『魔断』がオリンピックの銀メダルなら、『妖滅』は金メダルだ」
 銀メダルと金メダル。
 その差は文字通りコンマ数秒程度の紙一重。
 しかし、そこに存在する差は、とてつもなく絶対的だ。
 そのコンマ数秒が、歴然とした断絶として優劣を分けているのだ。


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