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念を使わせてみよう小説スレッド
222
:
1
:2005/01/10(月) 02:40
「…済んだぜ」
刀を鞘に納め、ギコが静かに告げた。
今のは、何だ!?
あれが、ギコの能力なのか!?
「ギコ、あんな硬い鱗をどうやって…?」
マナー違反と知りつつも、僕は思わずギコに訊ねた。
「確かに硬い鱗だった。
あれをそのまま斬る腕は、まだ俺には無い。
だが…」
ギコが勿体つけたようにそこで一旦言葉を止める。
「…分子結合を直接消滅させれば、簡単さ。
物質は分子の繋がりで構成されてるって、理科で習ったろ?」
「じゃあ君は、物質を分子レベルで分解出来る能力なのか!?」
「いいや違うね。
それも可能だが、そんなのは一端に過ぎねえ。
あとは自分で考えな」
それ以上は教えぬとばかりに、ギコが会話を打ち切る。
本当に―――どういう能力なんだ?
あれが、僕の真似するべき能力なのだとして…
しかしそれを理解しない事には始まらない。
僕の念能力はあらゆるものをコピーする事だが、
理解不能なものをコピーするのは流石に無理だ。
「…しかし、他には何も言わないんだな」
見下げ果てたというように、ギコが僕に言った。
「?」
何の事だか分からず、僕は首をかしげる。
「さっきの男を殺した時には、殺すなだの何だの言ってた癖に、
この怪物を殺した事に対しては何も言わないんだな、つってんだよ」
「―――!」
僕は言葉を失った。
ギコの言う事は尤もだったからである。
「さっきのも、今のも、同じ殺しだぜ?
なのに何で俺を責めない?
それとも…」
言うな。
それ以上は、言わないでくれ。
「人間じゃなければ、いくらでも殺していいってのか?」
真っ直ぐと、ギコは僕の顔を見てそう告げた。
僕はギコの顔を正面から見る事が出来ない。
何て、偽善者なんだ、僕は。
山崎渉さんもこの怪物も、同じ命である事に変わりは無い。
そんな事を、僕は見落として…
いや、知りつつも敢えて目を逸らしていた。
しかしギコは恐らく、山崎渉さんと怪物との命を差別はしなかっただろう。
あくまで同じ命と見なした上で、殺した筈だ。
人でなしなのは、僕の方だった。
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