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念を使わせてみよう小説スレッド
209
:
1
:2005/01/04(火) 22:15
「…なあ」
沈黙を破り、ギコが僕に訊ねた。
「何だ」
返す僕。
「…このおっさん、どうして自殺なんかしたんだろうな」
「そんなの、他人である僕達に分かる訳無いだろ…」
自分の事ですら、本当に分かっているかどうかすら怪しいのに。
「…何で、自殺なんかするんだろうな」
独り言にように、ギコは呟いた。
「死んだ方がマシだと思ったからじゃないのか?」
そうでなければ、自殺なんて出来やしない。
自殺とはそんな簡単な事じゃない。
「それが、分からねえんだよ。
何なんだよ。
死ぬ方がマシな苦しみって何なんだよ…」
「ギコ…」
「このおっさんは、まだ生きていたくなかったのかよ…」
「……」
僕は何も答えられなかった。
いいや、答えられる筈なんてなかった。
この男性以外に、自殺に至った理由が説明できる人物など居はしないからだ。
「…君は」
僕は、言った。
「君は、自殺が嫌いなのか?」
始めて、まっすぐとギコの顔を見て言った。
「…分からねえ」
それだけ、ギコは答えた。
「…そうか」
それだけ僕は答えた。
「…悪いな。
変な事に付き合わせちまって」
土のついた袖を払いながら、ギコは僕に告げた。
「別にいいよ。
それより急いだ方がいい。
今ので、鬼が来るまでの時間がかなり近づいた」
「あと何分ある?」
「30分」
残り30分。
そろそろ尻に火がついてくる時間だ。
「そっか。
それじゃあそろそろ、動き回るのは控えとくか」
「控えとくかって…
ここで待機するつもりなのか!?」
こんな、さっきまで死体がぶら下がっていたような場所で。
「そうだよ。
何だよ、今更死体が恐いのか?
俺にしてみりゃ、生きてる人間の方がよっぽど恐いけどな」
それはそうかもしれないが、それでも精神的に結構クるものはある。
「それに、罠も作っとかなきゃなんねえし」
「罠?」
こいつ、そんな物作れるのか?
「ま、大したもんじゃねえがな。
それでも、作っておくに越した事はねえ。
前に俺達を襲って来やがった野郎が、また来ないとも限らねえしな」
言いながら、ギコはその辺に落ちている手ごろな木の枝などを集め始めるのであった。
@ @ @
『現在のハンター試験実施場所が分かったよ』
30分程して、外法狐の携帯電話に外法八からの折り返しの電話が掛かって来た。
「そうかい。
で、その場所は?」
『富士山樹海だ。
よりによって、『妖滅』の狩場にドンピシャなんて…
不幸中の不幸と言わざるを得ないね。
恐らく、そこに居る奴全員、口封じに殺されて皆殺しになるよきっと』
やっぱりそうか。
外法狐の予感が、ここに来て確信へと変わった。
だとすれば、すぐにでも出発しなければ。
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