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念を使わせてみよう小説スレッド
207
:
1
:2005/01/04(火) 22:13
〜三十七話〜
草木を掻き分けながら、僕達は樹海の中を進んでいた。
とはいえもう日はほとんど沈みかけている為かなり視界は悪く、
ゆっくりとしたペースでしか進めない。
「なあ、ギコ。
懐中電灯か何か無いのか?」
「あるけど」
「なら、どうして使わないんだよ」
「馬鹿かお前は。
そんなもん使ったら、光で位置を掴まれるかもしれないだろうが」
やれやれといった風にギコが言う。
「大丈夫だよ。
2時間経たなきゃ鬼は追ってこないんだろ?」
「このアホ。
お前本当に、敵が鬼である試験官だけだと思ってんのか?」
「?」
「受験者が、他人を蹴落とす為に妨害してこないなんて保証がない事くらい、
さっきので分かってるだろうが」
あ、そうか。
考えれば当たり前の事だった。
この状況、ゲリラ戦にはうってつけの舞台である。
ここまでお膳立てが整えてあって、何もしないような善人ばかりである筈がない。
「ごめん」
「ったく、お前本当に抜けてんなー」
悪かったなこのロリコン。
「しかしギコ、どこまで行くんだ?」
「出来るだけ遠く、樹海の奥にまで、だ。
可能な限り鬼から離れておくのに越した事はねえからな」
だけど、随分奥の方まで歩いて来たぞ。
まさかとは思うが、このまま本当に遭難するんじゃねえだろうな。
それにしても、さっきから何か変な臭いがするんだが…
もしかして、ギコがすかしっ屁をしたのだろうか。
「……?」
と、僕の足元に落ち葉や雑草とは違う感触があった。
眼を凝らして見てみると… どうやら、かなり古ぼけたバッグみたいだ。
「どうした?」
ギコが足を止めた僕の方に向く。
「いや、これ…」
僕は足元のバッグを指差した。
「…あー。 多分お前の思ってるので正解だな」
そう。
多分僕とギコが思っているので正解。
これはやっぱり、遺留品っていうやつか。
「…本当に、ここに自殺しにくる人って居たんだね」
僕は呟いた。
帰りたい。
もう家に帰りたいです。
ここ、何か恐い。
絶対怨霊とか出てくるよ、きっと。
「だろうな」
そっけなく、ギコは返事をした。
やれやれ。
しかし夜という事もあるし、本当に気味が悪いな。
自殺した死体とか見つけちゃったりしないだろうな…
ドン
余所見をしていた所為で、僕は不意に何かにぶつかってしまった。
木かと思ったが、感触が違う。
何だろうと思って前を見てみると―――
―――ぶつかったのは、首吊り死体だった。
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