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念を使わせてみよう小説スレッド

2051:2005/01/03(月) 02:36

「そういや結局、君の能力って何なんだよ。
 あの赤い刀がそうなのか?」
「人に能力を訊ねるのはマナー違反だって教えられなかったのか?」
「おおっと〜、会話の通じないアホが一人登場〜。
 質問に対し質問で答えるとテストで0点なの知ってたか? マヌケ!」
 SBRを読んでから一度は言ってみたかった台詞を、ここぞとばかりに炸裂させた。
 でもこの台詞言ったキャラって、自分でも質問に対して質問で答えてたんだよなあ…
「死ね」
「うわあッ!」
 ついさっきまで僕の頭があった部分を、ギコの刀が横に薙ぎ払う。
 あとコンマ1秒でも頭を下げるのが遅かったら、間違い無く死んでいた。
「何をするだあーーーーーッ!」
 もうちょっとで彼岸島の雅様になるところだったじゃないか!」
「今のは単なる愛情表現だ、気にするな」
 ずいぶんとエキセントリックでハイブロウな愛情表現だな、おい。
「悪いけどいくらお前の頼みでも教えられねえな。
 どっから自分の能力がバレるか分かったもんじゃねえし。
 例えば、お前が拷問を受けて俺の能力をゲロさないという保証も無いしな」
 ギコの言う通りだ。
 知らない能力はどう足掻いてもバラすなんて出来ないが、
 知ってしまった以上そこから能力が漏れる可能性は0ではない。
 生き延びる為には、ギコの行為は当然正しいものだと言える。
「でもまあ心配すんなよ。
 お前の能力は、何があってもバラしゃしねえから」
 ギコは僕に笑いながら言うが、僕もまたギコに能力を明かした訳ではない。
 ギコは僕の能力を治癒系統だと思っているのかもしれないが、正確には違う。
 治癒はあくまで、あらゆるものを劣化コピーするという能力の応用に過ぎない。
 そもそも突き詰めて言えば、あれは僕の能力ではない。
「それでは、合格者はここで締め切らせてもらいま〜〜〜す!」
 マイクで増幅されたかおりんの声が周囲に響く。
「そして、いきなり4次試験内容の発表で〜す!
 4次試験はなんと、かくれんぼ!」
 かくれんぼ?
 うわ、何かすげえ嫌な予感がする。
「そう、皆さんにはこの富士山樹海でかくれんぼをしてもらいま〜〜〜す!
 ルールは単純。
 皆さんが樹海に逃げた2時間後に、鬼である私達試験官が捜索を開始します。
 で、皆さんを見つけ次第捕獲します。
 捕獲されたらそこで失格。
 見つからずに、鬼が捜索を開始してから24時間逃げ切れたら合格。
 それだけで〜〜〜す!」
 それだけって…
 もし樹海で迷子になったらどうするんだ。
 本気で洒落にならんぞ。
「あ、そうだ忘れてました」
 と、かおりんが何やら小ぶりな袋を取り出す。
「皆さんにはこの袋に入っているバッヂをつけてもらいま〜す!
 これは小型の発信機でして、万一迷子になった場合でも大丈夫で〜す。
 あ、鬼はこの発信機の信号を辿って皆さんを探すなんて卑怯な事はしないので安心して下さい」
 本当にそんな卑怯な事をしないのかどうかは定かでないが、
 樹海で遭難するのは流石に御免なので素直にバッヂをつける事にした。
 もし遭難でもしたら、年間自殺者の数を増加させる一助になりかねない。
 いざとなったら狐さんに電話して助けて貰うか…
 っておい、携帯電話の電池が切れてるじゃないか。
 しくじったな。
 まあ、いいさ。
 携帯電話が使えなくても、どうにかなるだろう。
「それではこれで説明は終了で〜す!
 皆さん質問はありませんか?
 ありませんね?
 それでは、スタート!」
 かおりんの合図と共に、僕達は樹海の中へと一斉に飛び込むのであった。


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